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【不正選挙は可能?】 今回の選挙、初めて「開票立会人」を務めました。 よく陰謀論などで 「DSが選挙結果を操作している!」 「アナログは不正の温床だ!」 といった話を耳にします。 しかし、実際に現場を見て感じたのは、少なくとも開票段階で大規模な不正を行うことは、ほぼ不可能だということです。開票前の段階のことはわかりませんが、まぁ難しいでしょう。 正直に言えば、私自身は全般的に脱アナログ派。 特に選挙のデジタル化には大賛成です。 ブロックチェーンなどの技術でそれが可能になるから大歓迎。 なのでデジタル化できない理由を探したいわけではありません。 しかし今回、開票立会人を経験してみて、アナログだからこそ「大きな不正ができない仕組み」になっているということを実感しました。 ■ 開票は、驚くほど多段階で行われる 武蔵野市の場合、有権者約12.4万人に対し、投票数は約8.1万票。 この8.1万票に対して、開票は次のような段階を踏んで進められます。 ①約240人で、票の向きをそろえる ②約30人で、GLORY社の自動読み取り機を使い候補者ごとに仕分け(この時点で、ほぼ全体の結果が見えてきます) ③約120人で、機械の読み取り結果が正しいかを目視で確認 ④ ③で疑義が出た票(文字が読みづらいなど)を、約30人ですべて再チェック ⑤約40人で機械を使って枚数を数え、500枚ずつの束を作成 ⑥その束を約30人で再確認し、開票立会人の前に並べる ⑦開票立会人(約10人)が、その束を最終チェック。 票数が投入票の数と一票も過不足なきことを確認する。 開票立会人は、①〜⑥までのすべての工程を間近で見ることができます。 ■ 押印、押印、また押印 途中経過が出るたびに、私たち開票立会人が押印します。 最後に票が箱詰めされる場面も確認し、その箱にも押印します。 正直、「押印嫌い」としては少々うんざりもしましたが、 ここまで徹底するのか、と感心したのも事実です。 ■ 「不正」は現実的に可能か? 人数は正確ではないかもしれませんが、開票所にはおおよそ500人が関わっていました。 この500人を同時に欺きながら、一定規模の不正を行うのは、まず無理だと思います。 理論上、①〜⑤の担当者が数票をこっそりポケットに入れる、ということはゼロではないかもしれません。 しかし、真面目に職務を遂行している公務員の方々が、そのようなリスクを冒すとは考えにくい。 「票の輸送中に細工できるのでは?」という声もありますが、それも現実的にはほぼ不可能でしょう。 関わっている多くの人が、極めて真面目に仕事をしています。 ■ 圧倒的に非効率。でも意味がある ちなみに、集合は夕方7時半。 終わったのは翌朝3時半でした。 正直、圧倒的に非効率な作業です。 デジタルなら秒で終わるだろうに・・・。 武蔵野市では約500人が開票に関わっています。 全国に約1,700の自治体があるとすると、単純計算で85万人。 人手不足の日本で、これほどの規模で「非生産的作業」を求める選挙制度には、辟易する面もあります。 開票だけでなく、選挙期間中の証紙貼り(万単位の印刷物に、さらに人力で別の印刷物を貼るという途方もなく無駄な作業)なども同様です。 ■ それでも、アナログの意味 それでも今回、実感はできました。 アナログだからこそ、大規模な不正ができない。 今回、アナログ万歳!とまでは思いませんでしたが、アナログなるほど!とは思いました。 とても興味深い経験でした。 この選挙制度に疑問をいだいている方々にはぜひ、 開票立会人を体験してみてほしいと思います。