プラカードを掲げ、声を上げる――。選挙戦の街頭演説で、候補者らに直接意見をぶつける有権者の姿が目立つようになった。
識者は演説の妨害とならないよう節度を守るべきだとしつつ、有権者による「表現の自由」だとの見方を示す。
三つの選挙が重なった大阪で、「路上の抗議」の現場を歩いた。
プラカード並ぶ街頭演説
1日夜、堺市北区の大阪メトロなかもず駅前。日本維新の会代表の吉村洋文氏が選挙カーの上に乗って演説を始めた。そばには衆院選の候補者もいる。
「END維新」「組織的国保逃れ」。プラカードを掲げる人たちが次々と集まり、一部からは「うそつき」のヤジが飛んだ。
「プロテスター」と呼ばれる人たちだ。維新を支持しているという40代女性は「こんな状況は初めて」と驚いた。
衆院の解散風が強まった1月中旬、大阪府知事の吉村氏は、維新副代表で大阪市長の横山英幸氏とともに辞職を表明。衆院選と同時の出直し知事選・市長選となった。
二つの選挙でかかる費用は約28億円と見込まれ、主要他党は「大義がない」として候補者を出していない。
大阪市に住む30代の男性会社員は、吉村氏や維新に抗議しようとプラカードを持って会場を訪れた。「住民投票で大阪都構想が否決され、吉村さんは『もうやらない』と言っていたのにうそつきだ」
維新では一部の議員が一般社団法人の理事に就くことで、国民健康保険料の支払いを逃れていたことが発覚した。この男性は「真面目に働いて国保を納めている人がいるのに不公平だ」と訴えた。
つながり、リーダーなく
堺市の60代男性は1年ほど前から街頭演説などに駆けつけるようになった。「SNS(交流サイト)では不確かな情報やデマが広がることがある。路上で直接、意見を言いたい」
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