海産おほき長萬部
南部陣屋の跡すぎて
(『鉄道唱歌』第六集『北海道篇』・『南の卷』十一番)
概要
北海道山越郡長万部町字長万部に所在するJR北海道の駅。駅番号はH47。
北海道の南西部、内浦湾(噴火湾)に面し漁業、養殖業、酪農、野菜栽培などが盛んな長万部町の中心駅。
往年はいわゆる「鉄道の町」であり、後述する長万部機関区(後の長万部運転所)をはじめとした鉄道関係施設が多数設けられた一大拠点であった。現在も車両基地の一部であった側線が残存するほか、当駅で折り返す気動車への給油設備を有する。
乗り入れ路線
函館本線を所属線とし、そこから分岐する室蘭本線が乗り入れる。また、国鉄時代の1987年(昭和62年)3月16日に廃止された瀬棚線は国縫駅から当駅まで直通していたため、当駅が実質的な起点であった。
路線名称上は倶知安・小樽・札幌方面及び森・函館方面が函館本線、東室蘭・苫小牧方面が室蘭本線である。
しかし、運転系統においては当駅を挟んで函館本線の函館方面と室蘭本線(苫小牧方面)・千歳線を経由するルートが函館駅〜札幌駅間の特急「北斗」や本州〜北海道間を結ぶ貨物列車が全て通過する広域輸送の大動脈として事実上一体的に運行される。一方、函館本線の小樽方面(通称・山線)には定期の特急・貨物列車は運行されておらず、小樽方面は1日4本の普通列車のみが運行される事実上のローカル線区間となっている。
JR北海道が制定している駅番号・区間カラーにおいても、函館駅〜(函館本線)〜当駅〜(室蘭本線)〜沼ノ端駅〜(千歳線)〜白石駅〜(函館本線)〜札幌駅間が一体の区間として「H」の記号・青が割り振られている一方、函館本線の長万部駅〜小樽駅〜札幌駅間には別途「S」の記号・赤が割り振られている。
普通列車の運行系統は当駅を境に分断されており、いずれの方面においても当駅乗り入れの普通列車は全て当駅が始発・終着となる。なお、普通列車の本数の少なさや特急主体のダイヤ編成もあって、当駅での普通列車同士の接続は最短でも1時間前後となる。
将来的には北海道新幹線の停車駅となる予定。
沿革
1903年(明治36年)11月3日、初代・北海道鉄道の森駅〜熱郛駅間開通に伴い、同線の駅として開業。1907年(明治40年)7月1日に初代・北海道鉄道の国有化に伴い、国有鉄道に移管。1909年(明治42年)10月12日の国有鉄道線路名称制定に伴い、函館本線の駅となった。
1923年(大正12年)12月10日、国有鉄道長輪線の当駅〜静狩駅間が開通。1925年(大正14年)8月20日、長輪線が長輪西線に改称。1928年(昭和3年)9月10日に長輪西線の静狩駅〜伊達紋別駅間が開通すると、長輪西線(当駅〜伊達紋別駅間)と長輪東線(伊達紋別駅〜輪西駅(初代、現在の東室蘭駅)間)が統合されて長輪線に再改称。1931年(昭和6年)4月1日に長輪線が室蘭本線に編入された。
1949年(昭和24年)6月1日、日本国有鉄道法施行に伴い、公共企業体日本国有鉄道(国鉄)が継承。
1965年(昭和40年)9月27日、函館本線の中ノ沢駅〜当駅間が複線化。1969年(昭和44年)9月19日、室蘭本線の当駅〜静狩駅間が複線化。
長万部運転所
当駅構内に設置されていた車両基地。長万部機関区時代は蒸気機関車の補給・入換拠点でもあった。当駅〜小樽駅間で実施されていたC62形の重連運転では、前補機が当駅(当機関区)で折り返す運用になっていた。
1928年(昭和3年)9月10日、黒松内機関庫の長万部分庫として設置。
1932年(昭和7年)6月15日、黒松内機関庫の長万部機関分庫が長万部機関庫に改組(同時に黒松内機関庫が長万部機関庫の黒松内分庫となる)。
1985年(昭和60年)3月14日、五稜郭貨車区長万部支区と長万部機関区を統合し、長万部運転区を設置。
駅構造
在来線
島式ホーム2面4線を有する地上駅。ホーム間の移動は跨線橋で行うが、バリアフリー化はされておらず、エレベーター等も設置されていない。
普通列車は3・4番のりばから発着するが、朝の倶知安駅発の列車1本のみ2番のりばへ到着する。
駅舎は大型の木造建物で、みどりの窓口が設置されている。長万部観光協会が入居しており、土日を中心に長万部町のゆるキャラ「まんべくん」が列車の時間に合わせてホームに現れ、お見送りをする事がある。
| のりば | 路線名 | 上下 | 行き先 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JR北海道函館本線 | 上り | 森・函館方面 | 基本的に特急専用となっている。 |
| 2 | JR北海道室蘭本線 | 下り | 東室蘭・札幌 | 1番同様、基本的に特急専用となっている。 |
| 3・4 |
|
| 基本的に普通などはここから発車している。 |
新幹線(建設中)
現行の在来線ホームの西側に島式ホーム2面4線で、3階の位置に配置される。前述した長万部機関区の跡地を活用する計画で、工事に合わせて側線などの在来線設備の移転も行われている。
計画当初は相対式ホームの2面2線、通過線2線の計2面4線の地上駅となっていたが、北海道および長万部町が「駅は街の中心地にあり、街が分断される」などとして高架化を要望したため、2017年(平成29年)6月30日に高架構造への変更が正式決定した(これに関連して、現行の駅舎は取り壊される予定)。長万部市街は線路によって街が分断されていたが、新幹線開業時に東西自由通路も建設される。
駅弁
以前は駅弁の「かにめし」と「もりそば」が駅構内で販売されており、現在は駅前の売店で購入が可能。
かつては店舗の営業時間帯であれば特急「北斗」などの車内でこれらの弁当の注文が可能で、当駅に到着した際に車内まで搬入するサービスが行われていたが、2019年(平成31年)2月28日をもって特急の車内販売終了に伴い、当駅積込みであるかにめし、特製もりそばの積込みも終了した。
余談
2000年(平成12年)に発生した有珠山噴火の際、同年3月29日から室蘭本線の当駅〜東室蘭駅間が不通となった。これを受けて、同年4月13日に貨物代行輸送のための臨時貨物駅を当駅横の町有地等を借り上げて新設し、同月21日より供用を開始した。函館本線経由の5往復を除き、五稜郭駅間までの鉄道輸送と札幌貨物ターミナル駅までのトラック代行輸送の中継地点として開設されたものであった。同年4月27日から不通となっていた全区間で貨物列車が限定的に運行を再開し、同年6月8日の全区間復旧および通常運行再開後に臨時貨物駅は廃止された。
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