推薦状「偽造していない」 卒業間際に入学取り消され、九州大を提訴
九州大学大学院に在籍していた20代のインド国籍の男性が、出願時に提出した推薦状が偽造だったとして入学を取り消されたのは法的根拠がなく違法だとして、9日、大学に対し処分の取り消しなどを求めて福岡地裁に提訴した。男性は「偽造していない。卒業したい」と訴えている。
訴状などによると、男性は2023年4月に大学院総合理工学府へ入学。博士後期課程に在籍し、エネルギー分野の研究をしていた。
男性は卒業を翌春に控えた25年10月ごろに懲戒手続きを開始したと知らされ、同年12月23日、入学取り消し処分の通知を受けた。出願時の推薦状が偽造されたものだという理由だったという。
男性は処分がなければ今春卒業し、別の国立大で「ポスドク」と呼ばれる博士研究員として採用される予定だった。
男性は、推薦状は修士課程で師事した別の国立大の指導教員が書いたものだと主張。指導教員は推薦状を作成したとの回答書を九州大に提出した。
また推薦状は任意の提出書類で、入学に必要な要件ではないほか、入学許可の取り消しについて学則などに規定はなく、法的根拠がないなどと訴えている。
男性は「研究職は夢で、人生で大事なこと。処分は突然で大きな損失だ」と話した。
九州大は取材に、入学取り消しは「本人と面談し、書類による弁明の機会を付与した。推薦状を出した指導教員にも状況を確認し、総合的に判断した」。提訴については「訴状が確認できていないのでコメントは差し控えたい」としている。