惨敗の中道、公明出身者は全員当選で議席増 立民出身者7分の1に
8日投開票の衆院選で惨敗した中道改革連合は母体となった立憲民主党と公明党で明暗を分けた。公明出身者は候補全員が当選確実となり、2024年の前回衆院選を上回る28議席を獲得した。立民出身者は公明より少ない21議席しか獲得できなかった。
斉藤鉄夫共同代表は9日の記者会見で「1000万を超える比例票が短期間で集まった。議席は自民の6分の1だが(比例)票は半分で、野党第1党だった」と強調した。公明側の比例優遇のあり方について「どうすれば議席の最大化を図れるかという観点から協議を進めたい」と述べた。
中道は公示前167から49議席に減った。立候補者236人のうち当選できた割合は20.7%にとどまる。
公明出身の候補者に限ってみると28人全員が当選を決めた。公明党が与党として臨んだ24年衆院選では24議席しか獲得できていない。今回は事実上4議席伸ばす結果となった。
公明出身候補が全11ブロックの比例代表で名簿の上位を独占したことで議席増につながった。代表だった24年に落選した石井啓一氏は北関東ブロックから比例単独で立候補し、当選が決まった。
中道が比例で獲得したのは42議席だった。立民と公明が24年に獲得した合計の64議席から大きく減少した。
近畿、中国、四国、九州では上位優遇した公明系だけで当選枠が埋まった。しわ寄せを受けたのは立民出身者だ。惜敗した候補でも比例復活できないケースが続出した。
立民から中道に合流した前職は144人いた。立民出身の当選者は21人と7分の1ほどの規模に縮小した。立民出身候補や立民を支援してきた労働組合の幹部は「公明に比例を譲りすぎた」と執行部を批判した。
立民出身候補には選挙期間中から危機感が募っていた。落選した玄葉光一郎前衆院副議長は「比例の復活枠がほとんどない。小選挙区で勝たないといけない」と語っていた。
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(更新)- 木村幹神戸大学大学院国際協力研究科 教授ひとこと解説
「日本の野党はなぜ弱いのか」。今回の選挙でも韓国メディアの多くからこの質問を受けました。返した答えは大きく二つ。一つ目は韓国と異なり、日本の有権者では政権交代による社会の大きな変化を経験したことがないこと。1993年と2009年に野党が勝利した時にも大きな変化はなく新政権は内紛を繰り返しました。二つ目は野党が国民の将来に向けた「改革」を打ち出せていないこと。冷戦終焉による社会主義イメージの失墜の後、新進党から民主党とつながる主要野党は、自民党も掲げた新自由主義的な行財政改革以外の新しい政策を示せませんでした。今回の「中道」という名称も守旧的なイメージが強く、その限界は明らかでした。
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