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「もう日本は無理!」という人のための日本国籍離脱ガイドブック(簡易版)

0.はじめに


この記事にたどり着いた人は、きっと「もう日本は無理!」「もう日本国籍を離脱したい!」「これから生まれてくる我が子を日本で徴兵されたくない!」「憲法改悪反対!」「もう日本人には呆れた!わたしはもう『日本人』であることをやめたい!」「日本を脱出したい!」など、さまざまな思いを抱えていらっしゃることだろう。

何を隠そう、筆者もその一人である。

2026年2月8日に衆議院議員選挙の投開票が行われ、現「総理」率いる自民党が衆議院で単独過半数はおろか、単独で3分の2を獲得した。
そして現「総理」は、衆院選の序盤に掲げていた「消費税減税」を早速「税制控除拡大」と方向転換する一方、衆院選の終盤に触れた「憲法改正」に踏み切る構えを見せている。

こうした状況下で、Twitter上では「心が折れてしまった」「選挙のたびに『もう一度前を向いて頑張ろう』と言ってきたけど、もう無理だ」という声だけでなく、「親を看取ったら自分もすぐに後を追うつもりだ」という声など、生きることそのものを諦めてしまっている声も目立ち始めている。

良識ある市民として、左派として、どんなに日本という国が極右カルトに汚染されようとも、日本に踏みとどまって、平和主義の民主国家の樹立、左派政権の樹立まで戦い続けるのが筋……というのはあくまでも一般論だ。敢えて言うなら、この状況下で「もう無理だ」と涙を流す人に「泣くな!歯を食いしばって闘おう」と呼びかけるのは、ある種のマッチョイズムであると筆者は考える。

けれど、極右カルト政権の延命、差別や排外主義のさらなる増長、憲法改悪と徴兵制導入など、日本に未来と希望を見いだせなくなってしまっている人たちの「もう日本を脱出したい」という気持ちもまた、尊重されなければならないと筆者は思う。

ただし、「日本脱出」の中でも、「外国国籍取得による日本国籍離脱」は、簡単ではない。さらに言えば、筆者は「海外移住」という物事に対して完全なる素人である。

それでも、日本国籍を離脱する方法を知りたい……という方だけ、次の節に進んでほしい。

なお、本稿では、初校執筆時点では「外国人との結婚による外国国籍取得→日本国籍離脱」については現時点では取り扱わない。

なお、Twitterへ投稿した情報の一部に「配偶者ビザ」を前提としたものが混ざっていたため、本noteでは「配偶者ビザ」を前提としない形に書き改めた。これにより、取得年数のランキングに変動がある。

1.「居住」により国籍取得(帰化)をする方法

居住により国籍を取得するルートの場合、一定の年数をその国で暮らして永住権を獲得したのち、さらに数年の時を経て国籍取得(帰化)を申請する、という流れになる。

なお、永住権取得のためには、ほとんどの国で事前のビザ取得および居住許可申請が不可欠である。

ここでは、永住権取得年数+国籍取得年数の合計が短い国から順にまとめる。

①     アルゼンチン(合計約2~3年)

国籍取得条件:2年間の合法居住+基本的なスペイン語能力+犯歴なし

国籍取得までの年数が世界最短クラスのアルゼンチンは、実は結構特殊な制度を採用している。
「入国→一時滞在許可→永住権取得→国籍取得」というプロセスを多くの国が採用する中、アルゼンチンは「永住権取得」と「国籍取得」が並立する構造となっている。
アルゼンチンの場合、国籍取得の申請条件は「2年以上の合法居住」である。連邦裁判所に申請を行い、犯罪歴の有無、基本的なスペイン語能力、社会への統合の証拠を裁判官が審査し判断する。すなわち、「永住権の有無」が国籍取得の条件になっていないのだ。

比較的パスポートも強く、国籍取得の年数も短いとあってアルゼンチンは魅力的だが、2025年11月に就任したハビエル・ミレイ大統領は、極右のリバタリアンである。移民政策についても引き締めが続いており、予断を許さない状況である。

②     ドミニカ共和国(合計4年)

国籍取得の条件:一時滞在ビザでの2年の居住を経て永住権取得(雇用契約、収入証明、銀行残高、犯歴なし、健康診断書必須)→2年間の永住権資格保持+安定した収入と生活基盤+社会的信用+スペイン語の基本能力+ドミニカ共和国の歴史や社会に関する簡単な知識+犯歴なし

ドミニカ共和国も、アルゼンチンに次いで国籍取得までの年数が短い国である。ただし、中絶禁止など価値観が極めて保守的な国であることに留意が必要である。また、書類が多いうえに手続きが遅く、制度上の年数よりもプラス1年程度余分にかかるという話もある。

③     パラグアイ(合計4年)

国籍取得の条件:一時滞在ビザを省き、一足飛びに永住権取得→3年間の居住+社会統合の証明+スペイン語の基本的能力+犯歴なし

パラグアイは、永住権取得までの年数がかなり短い。通常は「一時滞在ビザでの数年の居住」が必要だが、パラグアイの場合、有効なパスポートと無犯罪証明書、健康診断書、収入または経済的自立の証明、パラグアイの銀行への一定額の預金、パラグアイ国内の住所があれば、入国から数か月~1年で永住権取得が可能である。

語学要件が緩く、経済条件も緩いため魅力的だが、中絶や同性婚を禁止する右派政権である。

④     カナダ(合計4~5年)

国籍取得の条件:入国から約2年永住権取得→その後合計1095日(3年)以上カナダに居住+税金を適切に納税+CLB(Canadian Language Benchmarks)4レベル以上の語学力+市民権テスト合格+犯歴なし

カナダは法制度が安定しているほか、国籍の国際的信用度がかなり高く、多くの人にとって憧れの国だろう。

ただし、カナダは永住権取得の条件が厳しい。A:Express Entry、B:州推薦プログラム、C:雇用主スポンサーなどいくつかの制度があるが、AはIELTS、CELPIP、TEF/TCFなどの語学検定のスコアが必須であり、最低CLB7以上の語学力が必要である。また、外国の学位はECAによる学歴認証が必要である。Bはその州で働ける能力、職業需要、語学力などが必要である。Cはカナダ企業からの正式なジョブオファーが必須である。いずれの場合も、犯歴が無く健康で、身元保証と身分証明が必要だ。

語学力が最重要で、次いで学歴・職歴を重視する制度は、公平だが競争率が極めて高い。

⑤     ペルー(合計5年)

国籍取得の条件:一時滞在ビザでの3年の居住を経て永住権取得→2年間の永住権資格保持+一定の社会統合要件を満たす+スペイン語能力+犯歴なし

政情が不安定であるほか、中絶禁止など保守的な価値観の国である。

⑥     エクアドル(合計5年)

国籍取得の条件:一時滞在ビザでの2年間の居住を経て永住権取得(有効なパスポート、無犯罪証明、健康保険加入、雇用契約、経済的自立の証明、銀行残高、エクアドル国内の住所、ビザの合法的継続)→3年間の居住+スペイン語の基本的能力+エクアドルの歴史や文化の基礎知識

永住権取得の条件がやや緩く、経済条件も比較的緩いが、2026年現在右派政権である。

⑦     フランス(合計5年)

国籍取得の条件:長期滞在ビザで入国後、合法な居住を5年継続+安定した収入と納税+フランス社会への同化+語学力+犯歴なし

フランスは、国籍取得に際し永住権取得を必須としていない。5年間合法に居住すれば、帰化申請が可能である。語学力はフランス語B1レベル以上が必要で、フランス的価値観の理解、共和国理念の理解、市民教育的な面接が行われる。

EUの市民権を取得できることや、帰化までの年数が短いことは魅力だが、フランス語能力は高いレベルが求められる。

⑧     オランダ(合計5年)

国籍取得の条件:所定のビザで入国後、5年間の継続した合法居住を経て永住権取得(安定した収入、犯歴なし、納税、オランダ社会への統合)→そのまま帰化申請が可能

オランダは、永住権の取得に際し「市民化試験(Inburgeringsexamen)」を課している。これはA2レベル以上のオランダ語能力、オランダの社会知識、オランダ文化の理解を問うものである。

なお、オランダは二重国籍を認めておらず、「オランダ国籍取得と同時に、元の国籍を放棄する」ことが必須である。

1912年に締結された「日蘭条約」に基づき、日本人とオランダ人は相手国における商業活動の自由、居住・営業の自由、財産権の保護、最恵国待遇が認められているが、これは「日本人はオランダ国籍取得で優遇される」ということではない。ただし、他のEU圏外の出身者に比べて日本人がオランダ国内で経済活動を行いやすいことは事実である。

⑨     ポルトガル(合計5年)

国籍取得の条件:所定のビザを取得して入国し、5年間の合法的居住を経て、A2レベルのポルトガル語能力、ポルトガル社会との結びつきが証明され、犯歴が無ければ帰化申請可能

ポルトガルは、帰化申請に際し永住権の有無を問わない。また、ポルトガル語のA2レベルは簡単な会話や読み書き程度であり、英語のB2レベルより遥かに易しい。

EU市民権も取得できるとあって魅力的だが、給与水準がEUでは比較的低く、行政手続きも遅い。また就職の競争率も高い。

⑩     スウェーデン(合計5年)

国籍取得の条件:所定のビザを取得して入国し、5年間(就労ビザの場合4年間)居住すると永住権取得(安定した収入、納税、犯歴なし)→入国から5年間合法居住し、永住権を取得した時点で、犯歴が無く、スウェーデンへの継続居住の意思があれば帰化申請可能

スウェーデンの特徴は、「永住権取得と帰化申請に際して公式の語学力試験を課していない」だけでなく、スウェーデン語能力自体を公には求めていないことにある。理論上は英語のみで帰化が可能だ。

ただし、スウェーデンは物価と税金が高く、冬が長くて寒い。また、仕事がないと継続居住が難しい。

⑪     フィンランド(合計5年)

国籍取得の条件:所定のビザで入国し、4年間の継続した合法居住を経て永住権取得(安定した収入、納税、社会への適応、犯歴なし)→永住権取得後1年間の継続居住+語学力試験(フィンランド語またはスウェーデン語でB1レベル)合格+犯歴なし

フィンランドは、永住権取得の段階までは語学要件がないが、帰化にはフィンランド語かスウェーデン語の能力が必要である。

治安・教育・福祉が世界最高水準であり、英語環境が整っている一方で、生活コストが高く、冬が厳しい。

⑫     アイルランド(合計5~6年)

国籍取得の条件:所定のビザを取得して入国し、直近9年間で合計5年間の合法居住に加えて、申請直前1年間の継続居住実績があれば帰化申請可能+善良な性格+アイルランドに継続居住する意思+法律順守の宣誓

アイルランドは、帰化申請に永住権を必須としていない点が特徴である。また、帰化申請に際して、公的な英語力の試験・審査も課されない。EU市民権の取得も可能で、ITや研究職の雇用が豊富である。また、学歴や学位も重視される。

ただし、物価と家賃が高く、仕事を確保できないと継続居住自体が難しい。また、北アイルランドを巡る闘争と紛争も完全には終結していない。武力により「統一アイルランド」の建国を目指す勢力が一定の力を保っている。

注:Twitter上ではコスタリカ、メキシコ、ベルギー、トルコをリストに加えたが、配偶者ビザを使用しない場合、国籍取得まで8年~10年程度かかることが判明したため、本稿から除外した。

2. 「投資」により国籍(Citizenship by Investment)が取得できる国

この項目については、添付の画像を参照いただきたい。


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ドミニカ共和国とセントルシアが10万ドルと世界最安クラスである。
グレナダはアメリカの「E-2」ビザが取得可能である。

カンボジア、ヨルダン、さらに富裕層の間で人気のマルタは、投資だけではなく一定の居住義務がある。


3. 「出生地主義」かつ徴兵制のない国(原則、徴兵登録制度のある国を除く)

ここでは、「これから生まれてくる我が子を日本で徴兵されたくない」という方のために、「出生地主義」を採用し、かつ徴兵制のない国をリストアップする。

要するに「日本国外で出産し、生まれてくる子どもに外国の国籍を付与する」ための出産旅行を想定している。

注意しなければならないのは、このケースで国籍を付与されるのは「生まれてきた子ども」だけである。親には国籍は付与されない。

まず、「観光客であっても、国内で出産した場合、生まれた子どもに国籍を付与する」という完全出生地主義の国は、カナダ、アルゼンチン、ペルー、エクアドル、ウルグアイ、コスタリカ、パナマ、ガイアナ、スリナム、ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラス、ドミニカ共和国、ジャマイカ、バハマ、バルバドス、トリニダード・トバゴ、グレナダ、アンティグア・バーブーダ、セントルシア、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセント・グレナディーンである。また、パラグアイは憲法上義務徴兵制だが現在は選択的運用となっており、アメリカは徴兵制を停止しているが徴兵登録制度がある。なお、コスタリカとパナマには軍隊がない。

注:Twitter上では、レソト、サントメ・プリンシペをリストに加えたが、この二か国は、徴兵制はないものの出生地主義ではないため本稿では除外した。

次に、「親が観光客の場合は不可だが、永住権、在留許可があれば、生まれた子どもに国籍を付与する」という条件付き出生地主義の国は、イギリス、アイルランド、ポルトガル、南アフリカ、ナミビア、インド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジーである。このほか、ドイツも該当するが、徴兵制復活の懸念がある。

注:Twitter上では、ベルギー、オランダ、スペイン、イタリア、フランスなどをリストに加えたが、条件付き出生地主義、または徴兵制なしという条件の両方を満たしてはいないことが判明したため、本稿では除外した。


4.(この先は後日加筆予定です)

「在外公館公邸料理人募集サイト」というものがある。

調理師経験者の方は、厳しく語学レベルを問われることなく応募が可能だ。

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