ただ真似をするのではなく感情をしっかり乗せて、舞台でしか届けられないものを表現できたらと思っています
――一方で、サッカーでカッコよくシュートを決めるなど爽やかなシーンもあります。
僕はサッカー経験がなくて、今回のために地元の公園でめっちゃ練習しました。1人だとパス回しとかができないので、中学時代の同級生に「今からサッカー練習手伝ってくれない?」と連絡したら6、7人が来てくれたんです。時間が経つとさらに人が増えて、軽い同窓会みたいになっていました(笑)。楽しかったです。サッカー部だった友達に動きを教えてもらったりもしましたが、ゴールパフォーマンスだけは自分で考えました。“決めて当たり前”感を出したかったので。拓哉の余裕みたいなものが出ていたらうれしいです。
――先ほど「オーディションでつかんだ役」とお話されていましたが、印象に残っていることはありますか?
オーディションでは、台本のシーンを実際に演じました。オーディション会場にゆりやん監督もいらっしゃって、緊張しました(笑)
――普段、オーディションの前は入念に準備をしていくタイプですか?
はい、めちゃくちゃ準備します。「禍禍女」のときは事務所でマネージャーさんと台本の読み合わせをして、かなりダメ出しをもらい、メンタルがボロボロになりました(笑)。でもヘコんでいる場合じゃないので、気持ちを立て直して、“絶対に役を取らなきゃ!”という気合いで臨みました。
――読み合わせは、いつもマネージャーさんと?
はい。お願いすると必ず付き合ってくれるんです。どんなに忙しくても時間を作ってくれて、事務所の会議室やスペースも準備してくださって。オーディション当日の服装や髪型に迷ったら、「どっちがいいですか?」と写真を送って意見をもらったり、いろいろなアドバイスをもらっています。
――ちなみに、オーディションは緊張するタイプですか?
最初はしますね。でも一度その役に入ってしまえば意外と大丈夫です。
――記事が公開される頃には終了していますが、現在は初の舞台『光が死んだ夏』の稽古真っ最中だそうですね。
2025年は幅広いジャンルの映像作品に出演させていただき、いろんなお芝居が経験できたと思うんですけど、この年末にものすごく大きな壁にぶつかっています。これまで映像作品しか経験がなかったので、舞台ならではの発声や見せ方を一つひとつ体に叩き込んでいる感覚です。
――演じるのは、三重県のとある集落に住む高校生の辻中佳紀。セリフも多いそうですね。
台本一冊分のセリフを覚えること自体がまずハードでした。気合いで何とか乗り越えたのですが、そこからが本番で。立ち位置を覚えたり、セリフに感情を乗せたり、詰めていくことが無限にあって、精神的には今かなりギリギリです(笑)。
――映像とはまた違う役の深め方で、難しさと同時に手応えもありそうですね。
そうですね。家に置いてある原作漫画は、読み込みすぎて結構ボロボロです(笑)。重要なシーンには付箋を貼っています。やっぱり、意識するのは原作ファンの方の存在なんです。物語のターニングポイントや印象的な場面は、できるだけ忠実に演じたい。でも、ただ真似をするのではなく感情をしっかり乗せて、舞台でしか届けられないものを表現できたらと思っています。
――全ての動作を体に入れた上で、表現するのは二段階の難しさがありそうです。
感情や感覚を伝えるのは本当に難しいです。たまに、役じゃない感情…“本島”が出てきちゃうときがあるんです。特に感情がグッと入るシーンや緊迫したシーンで。そういうときは一旦冷静になって、落ち着くことが大事だなと思います。
――顔を出しかけた“本島純政”を、自分の中にしまうというか。
舞台が初めてなので、表現できていないと感じて無理に大きくやろうとすると、逆に“本島”が出てきてしまうんです。だからこそ、役をしっかり落とし込んで、落ち着いて演じる、という稽古を繰り返しやっていくしかないなって。
――周りはそれを当たり前にできている方々ですしね。
はい。自分だけできていないのは、とてつもなく苦しくて。僕はセリフと方言でいっぱいいっぱいなのに、皆さんは既にそれ以上のことをやっているんですよね。アドリブが来たら一応、応えられはしますが、僕のそれは役として成立しているのか…というのも考えてしまう。映像でのアドリブは多少は経験がありますが、舞台の場合は本当に未知。とにかく稽古映像を見返して考えて、分からないことは聞く。それしかないと思っています。
――奮闘ぶりが伝わってきます。ここを乗り越えた先には、新たな景色が待っていそうですね。
必死に食らいついて、終わったときに「やり切った」と言いたいです。そのために、今は頑張るのみです。
2月6日(金)公開
監督=ゆりやんレトリィバァ
もとじま・じゅんせい●2005年1月5日生まれ、東京都出身。A型。主な出演作に「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」(読売テレビほか)、「スクープのたまご」(TBS)、現在「まめで四角でやわらかで」が配信中
本島純政オフィシャルサイト/
https://www.amuse.co.jp/artist/A9000/index.html
公式Instagram=junsei_motojima
公式X=@junjunmj_0105o
エイベックス・ピクチャーズ
発売日: 2025/06/25