外出時にPCやスマホを安全に使う方法(442号)
今回は小ネタ集として、外出時にスマホやPC(パソコン)を安全に使う方法についてお話します。
といっても、そんなにスゴいことを書いているわけじゃないので、期待はほどほどに。
1. USBコネクタは基本あぶない
最近は、カフェ・空港・駅のファーストフード店などで、ACコンセントやUSBのクチを提供してくれている場所が随分と増えました。筆者もスマホ充電やPC利用で愛用しています。
ですが、ちょっとだけ注意があります。特にUSBのクチ。きっと提供している方は、「充電用にどうぞ」なんでしょうが、そもそもがUSBというのは、通信を行うための規格です。むしろ、それを使って充電というのは、後付けの話で、本来は通信を行うためのもの。
もちろん、ちゃんとしたお店の方で悪用しているなんて思いません。問題なのは、第三者がお店に知られないように、裏側に細工を施すパターンです。これやられちゃうと、スマホやパソコンの内容を盗み取ることができてしまいます。
実際に日本国内でそういった被害は起きていないようですが、海外では(国によりますが)割と日常茶飯事のようです。
ちなみに、筆者はお店で提供しているUSBのクチに、自身のスマホやPCをつなぐことはしません。お店を信用していないというより、そのUSBのクチが提供してくれる最大電流(充電速度に影響する)がよくわからないからです。なので、手持ちのUSBチャージャ(充電用アダプタ)をACコンセントに挿して使っています。
それでも、お店がUSBのクチしか提供していない場合もありますよね。そんな場合はどうするか?ですが、基本的に「充電専用」と書かれたUSBケーブルを使えば安心です。
USBというのは、通信のための線と充電(というか本来は、動作させるための電源供給用)の線が別々になっています。充電専用と書かれたケーブルは通信に使う線がない(結線されていない)ので、安心です。
さらに、どうでもいい話ですが、このUSBってメチャクチャ仕様が複雑な規格だったのですが、ここ10年ほどでさらに強烈に進化しています。上下を気にしなくていい、USB-Cというコネクタもそうですし、高速充電するためのPD(Power Delivery)という仕組みがあったり、通信速度も当初(USB1.1はほぼマウス、プリンタ、キーボード専用)の数千倍にもなる、5Gbps(毎秒5ぎガビット)になったりと、ものすごい進歩を遂げています。
さらに、USBのブランド戦略の変更も混乱を加速させており、「USB3」と言われても、仕様のバリエーション(採用可能なオプション規格)が山のようにあるため、どこまでできるか非常にわかりにくくなっています。
2. のぞき見対策(ショルダーピーピング)
最近は、セキュリティ対策強化のため、新幹線やカフェでのPC(パソコン)操作を禁止している会社も増えてきているようですが、それでも開く必要がある場合がありますよね。
これも大昔(それこそ1990年代)の液晶パネルは視野角がものすごく狭くて、ちょっと座り直して角度を変えただけでも、画面が見えづらくなったりしました。
この視野角の狭さを克服しようと、ものすごい量の工夫と改善を施した結果、今の液晶パネルは昔と比べ物にならないくらい、視野角が広くなりました。
ところが、これって情報保護の観点で見ると、よろしくないのですよね。だって、かなり斜めから見ても、画面がよく見えてしまいますから。
この問題を克服するために、各社から「プライバシーフィルタ」と呼ばれる商品が販売されています。これは、視野角を狭くする道具です。液晶パネルの技術者たちが視野角を拡げるための努力をまるで否定するかのような「なんだかな感」が残りますが、実際に使ってみるとかなり効果的です。磁石などで取り外しができる商品も多いので、外でパソコンやスマホを使う機会の多い方は、一考の価値があります。
とはいえ、秘密情報の多い資料を公衆の面前で開かないで済むなら、それが一番ですよね。どんな道具だって、過信は禁物ですから。
3. PCを置いたまま離席する時は?
カフェでPC(パソコン)を操作している時にトイレに行きたくなったらどうしていますか?
気になる方は、PCをカバンに入れて、カバンごと持ち込むのがベストでしょうが、さすがに面倒ですよね。
そんな場合も2点ほど、注意をしておけば、かなり安心ができます。
一つ目は、PCの液晶パネルを閉じること。これ、単に画面が見られなくなるだけではありません。画面を開いた時に、パスワード(条件によってPINコード入力や顔認証、指紋認証など)が必要になります。つまり、簡単には内容を覗けなくなります。
もう一つは、「声がけ」です。
駅前のカフェみたいな人が多いお店で盗まれることはほぼないでしょうが、それでも実際に持ち出されたとすると、通常は店員さんからすると「ひょっとして知り合いかな?」止めにくいのは事実。
これを逆用すればいいのです。「ちょっとトイレいってますが、パソコン置いたままにしておきます」と言っておくと、第三者の持ち出はものすごく難しくなります。この状態で持ち去ろうとすると、店員さんだけじゃなくて、周りのお客さんも「あれ?」となります。
盗む側は、周囲に自分の印象を持ってほしくありませんから、この状態では盗めません。
とはいえ、ターミナル駅のカフェなんかだと、人の出入りが激しすぎて、不安な場合もありますよね。そんな場合は、少々気恥ずかしいですが、セキュリティワイヤー(ケンジントンロック)を使う方法もあります。
セキュリティワイヤーというのは、金属製のワイヤーでノートPCに固定する金具がついているもので、鍵を使って付け外しができます。これをお店の椅子に括り付けるのです。すると、パソコンを盗もうとする側は、椅子ごと持ち出すか、ワイヤーを工具で切断して持ち出すかの二択しかできません。盗む方として、そんな目立つことをしたくありません。だから安心という話です。
さて、後半の「声がけ」と「ワイヤー」の2点は、どちらも日本国内限定とお考え下さい。
これが海外となると、顔を見られても平気、ワイヤーを工具で切るのは当然、みたいな地域もあります。まるで役に立たないとはいいませんが、大した抑止力にはならないかもしれません。
ま、そんな場所で仕事するな、ってことなのかもしれません。
4. 公衆Wi-Fiの安全性
2024年以降になって、駅などで使える公衆Wi-Fiがめっきり少なくなってきました。この背景は、容量無制限プランの一般化により、公衆Wi-Fiが社会的に必要とされなくなりつつある点にあるのだと思われます。
同時に、一時的な流行で公衆Wi-Fiを始めたものの、コスト負担が大きくて、機器のリース期間終了と同時にサービスを止めるという判断をした事業者も多いのではないかと思います。
このメルマガでも、2023年に以下の記事を書きましたが、その後はむしろ公衆Wi-Fiが減少傾向のようです。
No326 安全?危険?フリーWi-fiはどっち?(2023年版)
https://note.com/egao_it/n/n1c9d1391ea4f
さて、公衆Wi-Fiの安全性という意味では、上記の記事に細かく書きましたが、現状では公衆Wi-Fiで通信をした場合、仮にWi-Fiが暗号化非対応であったとしても、通信内容はほぼ暗号化されています。
これは、通信方式にもよりますが、一般的なChromeやEdgeなどのブラウザで通信を行っている限り、その内容はhttpsという通信手順により、暗号化されています。(スマホゲームなども多くはhttpsでの通信を行っています)
なので、安全性の担保は、Wi-Fiサービス側というより、サービス提供元である、Webサイト側の責務となっていると考えて問題ありません。
とはいえ、これも上述の、のぞき見対策と同様ですが、そもそも外出時に、銀行や証券会社といった、機微な情報を取り扱うサイトにみだりにアクセスすることはおすすめできません。どうしても必要ということでもない限り、セキュリティ重視のサイトには自宅や事務所からアクセスするのがあるべき姿です。
5. まとめ
30年前に「インターネット接続しない日はない」などというとまだまだ変人扱いでしたが、今やネット接続せずに、一日を過ごすことが難しいくらいです。
それだけに、注意すべき点も増えているということで、今回は、ちょっと軽めの小ネタ集として外出時に安全に使う方法を書いてみました。
次回もお楽しみに。
今日からできること:
・充電専用ケーブルを持ち歩こう
→ダイソーなどの百均で売ってるケーブルには充電専用のものが多いようです。
・お店では離席時は「声がけ」しましょう。
・それでも、外出時の秘密情報アクセスは最小限に。
→予防こそが最大の防御
(本稿は 2026年1月に作成しました)
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https://note.com/egao_it/m/m13a10e8a221d
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