「敬老の日」入浴困難な高齢者に“お風呂の安心”を
~京都発・社員8名の企業が開発 少量の水で洗髪・洗体できる革新技術 介護・医療現場38施設で活用広がる~
高齢化が進む日本で、要介護の高齢者や寝たきりの方にとって「お風呂に入れない」ことは衛生だけでなく生活の質を大きく下げる要因となります。株式会社ティ.アイ.プロス(本社:京都府宇治市)は、わずか300~400CCの水から温かい特殊な蒸気を作り、寝たまま・座って服を着たままでも洗髪や洗体ができる「シャンプースチーマー」を開発。現在、全国17府県の病院や介護施設で導入が進んでおり、介護現場の人手不足解消や高齢者の尊厳を守る技術として注目されています。
■ 入浴介助が必要とされることが多い「要介護3以上」の人数増加の現状
要介護3以上の高齢者が増加し、入浴介助のニーズが増しています。衛生管理や感染症予防の観点からも「清潔保持」は不可欠です。しかしながら、入浴介助には複数の人手と時間が必要で、介護スタッフの人手不足が社会課題になっています。
■ 特殊なスチームで洗髪・洗体可能なスチームの特徴
①近くは濡れて遠くは濡れない特殊なスチームのため、車椅子のまま、寝たままでも衣服や周りを濡らすことなく洗髪・洗体ができます。
②スチームは入浴時の温水シャワー(40℃前後)と同程度で温かいため、お風呂に入ったように体も温まります。
③機器は6㎏~12㎏のため、簡単に持ち運びができ、訪問介護や訪問美容にも活用されています。
④水道水を使えて、1人あたり300CC~400CCの水量で洗髪が可能です。
⑤スチームをあてるだけで毛穴の汚れを浮かすことができ、オムツ交換時の陰部洗浄にも活用されています。
⑥スタッフ1名で洗髪や洗体、体の汚れを拭き上げる「清拭」の施術が可能です。
■ 開発経緯と導入事例
訪問美容(自宅・病院・施設を訪れてヘアカットなどの施術を行うサービス)に携わる美容師から「カットと同時に、その場でシャンプーができないものか。今あるカラー剤やパーマ剤を浸透させるスチーム(蒸気)を改良して髪を洗えるようにできないか。」と相談があり開発を開始しました。未だ世の中に類似品のない“潜熱(せんねつ)”という物理現象を利用した“近くは濡れて遠くは濡れない”という特性をもつ「特殊なスチームで洗髪をするシステム」を開発(2018年6月特許取得) 。併せて業務用シャンプー剤のメーカーと共に専用シャンプー剤も開発し、肌に敏感な方でもお使いになれる薬剤にしました。その後、医療・介護現場から「体を拭く清拭にも使用したい」という要望があり、専用ボディーソープも開発。現在は17府県35施設の大学病院、医療機関の集中治療室、終末医療、コロナ病棟、介護施設などで活用されています。
■ 利用者の声 ~医療・介護施設への導入~
- 洗髪した側(看護師・介護士の声)
・看護師、介護士、1人で患者、利用者さんを洗髪、清拭することができた。
・従来の洗髪車に比べて準備、片付け等、時間短縮になった。
・手浴、足浴や点滴の患者に効果的。温かいため、非常に気持ちいいと感想があった。
・患者様も移動することなく、苦痛もない。
・寝たきり、医療器具(人工呼吸器など)を装着されていても使用ができ、心臓疾患の
患者様でシャワーができない方にも使用できる。
・しばらく入浴拒否の方がおられたが、スチーマーは受け入れてくださった。
- 洗髪された側(患者・利用者の声&反応)
・洗髪だけなら服を脱がなくても、そのままでしてもらえて良かった。
・入浴は時間もかかり寒い時もあるが、スチーマーだと時間も短くて温かく苦にならない。
・ベッドから移動や体勢を変えたりするのが辛かったが、スチーマーだとベッド上で 洗髪、
清拭をしてもらえるので随分と楽になった。
・本当は入浴してほしいが(本人が)入浴する気がないので スチーマーで続けて欲しい。
■洗髪や洗体以外での活用について
関節に温かいスチームをあてることにより、血流と関節の可動域が広がるため、最近では介護施設においてリハビリにも活用されています。またスチームを直接タオルにあてると数秒で温かいホットタオルを作ることも可能なため、水が貴重な災害時の避難所でも活用されました。
■ 今後の展望
当社は、医療・介護業界における人手不足対策とQOLの向上を両立させる「新しい入浴支援のスタンダード」を目指し、将来的には在宅介護への導入拡大を視野に、誰もが利用可能な入浴支援技術として社会に貢献していきます。
これらの情報を人手不足や省人化に悩む業界の方々、また身体的に入浴が困難な方々の課題解決にお役立てていただけましたら幸いです。
■ 株式会社ティ.アイ.プロス公式HP
■ ラプレ介護チャンネルURL
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