名門大学でも起こる定員割れ
国内最難関の一つとされる京都大学で、異例の事態が起きた。
1月23日、京都大学は今年度の特色入試について、各学部の出願状況と選考結果を公式ホームページで発表した。
京都大学の特色入試は、2016年度に導入された同大学独自の推薦入試制度だ。従来の学力試験だけでなく、高校時代の研究活動や学習成果、将来の学びに対する意欲を重視する選抜方式で、現在は全学部で実施されている。
選抜方法も独特だ。大学入学共通テストの受験に加え、書類審査や口頭試問が課される。特に「学びの設計書」と呼ばれる提出書類では、入学後の具体的な研究計画を詳細に記述することが求められる。他大学の推薦入試と比べても、準備には高度な専門性が必要とされる。
実施が始まった当初は「一般入試に比べて簡単なのではないか」という批判的な見方もあった。しかし実際には、学科によっては高校生の学習レベルを超えた専門的な知識を問う試験が課されることもある。むしろ専門性の高い優秀な学生が集まると認識されるようになった。
実際、今年度入試では志願者635人に対し合格者は191人で、倍率は3.3倍に達した。
一方、今回「異例」と言われているのは、今年度から理学部と工学部の一部の学科で始まった「女子枠制度」だ。工学部電気電子工学科の女性募集枠が「定員割れ」を起こしたのである。募集人員7名に対し、志願者はわずか5名。倍率は0.7倍という、難関大学では考えられない「異例の事態」だった。
「女子枠制度は、男女の偏りを是正するために作られた制度です。京大が枠を導入する前から、同じ国公立大学では東京科学大や名古屋大が、私立では東京理科大や芝浦工大など、自然科学分野に強い大学が実施していました。
『理系は男性ばかり』という状況が当たり前になってしまっており、新しい風を吹き込むためにも必要だと考えられていました。ただ、今回の結果は衝撃的です。枠を作れば志願者が集まると思っていましたが、思いのほか応募者数が少なかった」(大学関係者)