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日が落ちる"ハヤ"さについて +α

Wi-Fiのパスワードに含まれがちな文字列、「bd」。


ペンギンです。今週もお疲れさまでした。
もう1週間過ぎたのか。

冬だから速く感じる。冬だから日が落ちるのが早くて1日が終わるのが早いから、あたかも1日が速く過ぎるように感じられるのかもしれない。
ここにおいて「早い」と「速い」を僕は一生懸命使い分けようとしているが、これが正しいのかどうかはわからない。

僕のイメージでは、「早い」は時刻が前倒しになるという話で、「速い」は経過時間が短縮されるという話だと区別しています。
たとえば「朝早く起きる」だったら、普通は7時に起きるところを6時に起きることを指す表現。「朝速く起きる」だったらいつもは目を覚ましても30分くらい布団でモゾモゾしてる時間を10分に減らすことで「目を覚ます→起きる」の経過時間を減らすことを指す表現。みたいな。
皆さんの感覚と合ってますか?

「早く起きる」と「速く起きる」くらいわかりやすい違いがあれば良いんですが、たとえば「日が落ちるのがハヤい」って結構絶妙じゃないですか?

「日が落ちるのが早い」だったら18時日没だったのが17時日没になるという話で、「日が落ちるのが速い」だったらさっきまでまだ沈まないと思ってたのにもう沈みそうになってるという経過時間の短さを指す話。
ちゃんと区別しようとすればそりゃそうなるんですが、でも日常生活で「日が落ちるのがハヤい」と言う時、もしくは心の中で思う時に、「早い」と「速い」の2つがごちゃ混ぜになっている感覚ってありませんか?ないですか?ねえ。

「日落ちるのハヤいなあ」と心の中で思っている時の自分の「日」に対する感覚が、落ちる時間帯の前倒し加減と落ちる速度加減の両方まぜこぜになっている。思えば僕はそういう感覚になっています。
まぜこぜでも別に良いじゃんって思うじゃないですか。意味としてはほとんど変わらないんだし。それもそうなんですけど、でもこのまぜこぜによって別の作用が起きるとしたらどうでしょうか。
例えば、どっちか一方の「ハヤさ」感覚がトリガーになって、もう片方の「ハヤさ」も芋づる式に勝手に感じるようになっているとしたら、どうですか?
どうですかって言われても何言ってるのかよくわからないですよね。

つまり、例えば僕の主観として「日が落ちる時刻が急に"前倒し"になった」、つまり18時だったのが17時になったって思うとします。実際合ってるかはわかりませんが、とにかく僕の主観としては"前よりも前倒しになった"という感覚になるわけです。
ですがそれは僕の中で「日が落ちるのが"ハヤ"い」という言葉として浮かび上がってくる感覚です。言葉として浮かび上がってくる時には、"前倒し"みたいな回りくどくまどろっこしい表現ではなく、もっと直感に合った"ハヤい"という単語に(勝手に)なっているわけです。
一連の脳内動作は僕の意志によるものではなく「勝手に」推移していくもので、僕がどう抗おうとも「("前倒し"になったなあ→)"ハヤ"いなあ」と変換され終わってから僕の感覚として脳に表示されるわけですよね。

で、この浮かび上がってきた「"ハヤ"いなあ」を今度は僕の少しだけ自覚的な意志みたいなものが「処理」することになります。省察の赤ちゃんみたいな心の動きです。自分が意志と関係なくフッと感じたことを「自分が今何を感じたのか」確認するための後追い処理。
そして、処理するときに「"ハヤ"い」が早/速どっちの意味かなんて、いくら自覚的な意志であってもいちいち省みません。だってこの処理は自分が何かを感じるごとに発生する膨大なタスクなので、1個1個立ち止まっていられないからです。
超高速で処理するものをさばき続けて、たまに「え!?今のなんだ!?」とさすがに注目すべき感覚(目の前を全裸のおっさんが歩いているという視覚感覚を"処理"する時とか)にもっと意志が湧き上がってくるというフロー。
つまりたかが「"ハヤ"い」の処理ごとき、僕の意志なんてほとんど介在しないんです。脳が勝手に「"ハヤ"い」を処理して「僕が認識したことにしてくれている」にすぎない。

そして僕の脳がこの「"ハヤ"い」を処理する時は、「"早い"でも"速い"でもどっちでも良いっしょ笑」みたいな感じで適当に処理している気がするんですよね。脳を問い詰めることはできないので真相はわからないんですが、僕の脳はそういうラクをしている気がする。処理タスクが膨大なので、サボれることは積極的にサボらないとやっていけないのでしょう。

その結果どうなるかというと、僕は当初「日が落ちるのが"前倒し"になった」、つまり字義的な意味としては「早い」という主観だったはずなのに、処理を経て「"早い"or"速い"のどっちか」というザックリの感覚になって僕の心に湧き上がってくるんです。
この「湧き上がり」までのプロセスに僕の意志は介在できないので、気づいたらそういう処理になっている。

とどのつまり、僕の感覚は"早い"と"速い"がごちゃ混ぜになっているんですよ。本当は"早い"とだけ思っていたはずなのに、感覚としては"早速い"みたいになっている。
すると、日が落ちるのが「前倒しになった」と感じていたのか、それとも「ビュンと短時間で落ちた」と感じていたのか、もはや僕は区別できなくなっているんです。だって感覚の時点で早と速がごちゃ混ぜになっているんだから。

もしこのようなプロセスだったとすると、冒頭申し上げたようにどっちか一方の「ハヤさ」感覚がトリガーになってもう片方の「ハヤさ」も芋づる式に勝手に感じるようになっている、ということが言えます。
当初の当初は片方の"ハヤ"さしか感じていなかったのに、処理を経てもう片方の"ハヤ"さも感じていたことにさかのぼって「修正」されてしまう、ということ。

これはつまり、私の感覚というものが私の「辞書」の構成にきわめて大きく左右されているということです。
こうやってまとめたら「そりゃそうだろ」って皆さん思うかもしれないんですが、実生活の随所でそれが起こってると考えたら相当怖くないですか。言葉ってのはほんとに、もう、ねえ。いくら噛んでも味がする。



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