神座の「おいしいラーメン」は不幸の後でも「おいしい」のか?
どうも、シャカ夫です。
今や全国に店舗を展開する道頓堀初のラーメンチェーン「神座」。
その定番メニューとなっているのがその名もズバリ「おいしいラーメン」です。
こんな自信過剰なネーミングのラーメンがあったら、誰でも1度はこう思いますよね?
たしかに「おいしいラーメン」は神座の屋台骨、名に恥じない美味しさを誇っているのはたしかです。
しかし、名前に「おいしい」とつけるからには、その美味しさのパラメーターは固定でなければなりません。
食べ物の味というのは食事の時の気分や環境によって大きく左右されます。
普段は美味しいはずのハンバーグも、入試前日の緊張下で食べると味がしない、ということもあるかもしれません。
しかし、「彼女」(筆者が「おいしいラーメン」に対して使う三人称)はそうであってはいけないのです。
「おいしい」と名に冠している限り、その美味しさは据え置きのはず。
だって「豚骨ラーメン」のスープに豚骨が使われていなかったら嘘でしょう? それと同じです。
彼女は、どんな時でも美味しくあり続けなければならないのです。
そうたとえば、不幸が客の身に降りかかったときでも……。
というわけで、悪性リンパ腫の診断をいただいてきました。
悪性リンパ腫はいわゆるリンパのガン。
ガンの中では罹患者が多い種類とはいえ、僕のような若さで罹ってしまうのはかなりの不幸せと言えるでしょう。
「闘病」(お互いの病気を戦わせて勝者を決める架空の競技。筆者が考案)なら、いいところまでいくんじゃないでしょうか。
低悪性なので、すぐさま抗がん剤治療が必要という感じでもありませんが、その分完治が難しいらしく一生付き合っていくことになりそうですね。
わりかし人生のターニングポイントかもしれません。
こんな診断直後の精神状態で「おいしいラーメン」を食べてもちゃんと美味しいのならば、「おいしいラーメン」の美味しさは条件問わず一定であることが証明されるでしょう。
というわけで……
病院のすぐ近くにある神座に即刻入店しました。
手慣れた操作で彼女を注文し、ほどなくして着丼。
治療が始まるとこれも滅多に食えなくなるかもしれないという考えが頭をよぎり、ついサイズを大きくしてしまいました。
さっそく食べていきましょう。
はたして、その「おいしさ」は不幸の味を上書きすることができるのか……?
うめぇ……。
うっまぁ……!
様々な具材から成る透明なスープは、まるでコンソメやブイヨンのような繊細な口あたり。
ツルツルのたまご麺はどんぶり全体の風味を見事にまとめ上げ、素晴らしい食いごたえを演出します。
豊富にトッピングされた白菜は楽しい食感とほんのりとした甘苦い味わいをもたらし、食体験にさらなる奥行きを生み出すのです。
関西出身の私は幼少期から神座にはお世話になっており、休日の暇な日には家族で来店しておりました。
その頃からほとんど変わらない思い出の味が確かにここにありました。
リンパ腫の診断を受けた後であろうが、その味は変わらなかったのです。
まぁ、昔の神座の店内にはこんなしゃらくさい口上は書かれていなかった気もするけど……。
そして、あっという間に完食。
ごちそうさまでした。
「おいしいラーメン」は「おいしいラーメン」でした。
こんなめでたくない日にこれだけ温かい気持ちにさせてくれるラーメンは美味しいに違いないのです。
また骨髄検査の日にでも来店させていただきます。
次はもっと美味しく感じるかも知れませんね。
では。
(終)


神座、私の昔住んでいたところの近くにあります。 美味しいですよね😊 今後も美味しく食べられるように祈っています。 お大事にどうぞ。
シャカ夫さん、いつも楽しい記事をありがとうございます。余計なことかとと思いつつ、コメントを書いております。 AYA世代がんという言葉をご存じでしょうか?血液内科を受診されているのでしょうから、説明があっただろうと思うのですが、若いころにがんを患った方にはキャリア形成・結婚出産など…
ラーメンとても美味しそうでした!お身体ご自愛くださいませ
初期の頃から記事を拝見している身としては、病気により執筆中断などということになったら悲しすぎます。お大事にどうぞ。 それはそれとして、神座、たまたま先日食べました。特にスープが美味しいとおもいました。 白菜がのっているのは好みがありそうですが。