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公取委、フリーランス法違反で日本郵便を調査 規模最大になる可能性

高島曜介 編集委員・沢伸也 増山祐史

 業務を委託したフリーランスに取引条件を明示していなかったなどとして、公正取引委員会がフリーランス法違反の疑いで日本郵便の調査を始めた。関係者への取材でわかった。本社や支社に加え、全国の郵便局の取引を調べるといい、2024年の同法施行以来、最大規模の違反事案になる可能性がある。

 違反疑いは朝日新聞が昨年12月に報じた。日本郵便は昨年9~10月、本社と全国13支社でフリーランス法への対応状況を調査。組織に属さず働くフリーランス223人への計380件の業務委託で、取引条件を文面で明示していなかった。同法は明示を義務付ける。

 公取委は、違反事案の規模が大きく、現場が全国にまたがることなどから、調査を始めたとみられる。違反が認定されれば、改善や再発防止などを求める勧告を検討する模様だ。

 日本郵便の昨年の調査は、対象が本社と支社だったが、全国に約2万ある郵便局の中には、印刷物の制作や工作教室、地域イベントなどフリーランスとの取引が日常的にある。公取委は日本郵便に、郵便局についても調べて報告するよう求め、調査を進める方針だという。

違反を把握後、郵便局に伝えず

 日本郵便で発覚した違反事案は、本支社分だけでも、同法違反で勧告を受けた他の企業を上回る規模だ。郵便局の実態も判明すれば、会社全体での違反の件数や、違反行為を受けたフリーランスの人数はさらに膨らむ恐れがある。

 日本郵便は本支社での違反事案を把握した後も、違反状況や改善策を郵便局に伝えていなかった。郵便局ではその後も同様の違反が起きていたことが、朝日新聞の取材で判明。日本郵便は報道後の昨年12月、郵便局でも違反を防止するために取引条件を明示するように、事務マニュアルの運用見直しを伝えた。

 日本郵便は公取委の調査に関し、取材に「調査を受ける当事者であり、お答えする立場にないことから、回答を差し控えさせていただく」と答えた。

日本郵便の不適切事案

最近発覚した日本郵便の主な不適切事案

2025年

1月 委託業者から不当に高額な違約金を徴収し、公取委に違法認定されていた

3月 郵便局で運転手への不適切な点呼が横行。後に国交省が全国で車両停止処分

9月 郵便物が捨てられたり放置されたりして適切に届かなかった事案の一部を公表していなかった。後に総務省が行政指導

12月 本社と支社でフリーランスに取引条件を明示していなかった事案が計380件あった

(年月は朝日新聞の報道で発覚した時期)

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この記事を書いた人
高島曜介
東京社会部|調査報道担当
専門・関心分野
事件、外交、安全保障
沢伸也
編集委員|調査報道担当
専門・関心分野
埋もれている社会問題
郵便不正

郵便不正

日本郵便で不正の発覚が相次いでいます。宅配便の配達を委託した業者から、不当に高額な違約金を徴収。配達車両の運転手への不適切な点呼が横行し、トラック運送事業の許可を取り消されました。ガバナンス(統治)不全が続く日本郵便のニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]