高齢の母が“400万円”近い「タンス預金」を貯め込んでいることが発覚…! このままだと「相続税」が心配なので母と相談して私の銀行口座に預けたいのですが、税務署にはバレませんよね?
タンス預金は現金の保管方法として古くからありますが、相続の際は多くのリスクを伴います。母親が貯めたタンス預金を自身の銀行口座に移し替えても税務署にはバレないのでしょうか。本記事では、タンス預金をしている方の割合やその金額、タンス預金のリスクなどを解説します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
タンス預金をしている人の約半数は「30万円未満の少額」
株式会社スガワラくんの調査(「脱・税理士スガワラくん調べ」)によると、タンス預金があると答えた方は41.7パーセントでした。タンス預金の総額の割合は表1の通りです。30万円未満の少額が過半数を占めています。 表1
出典:脱・税理士スガワラくん調べ「タンス預金と新紙幣」についてアンケート調査」 また、タンス預金の用途を聞いたところ、「万が一に備えたい」が72.0パーセントで最多となりました。「国に把握されたくない」と答えた方は3.2パーセント、「家族や子供に資産を残したい」と答えた方は1.6パーセントとなっています。
タンス預金は「相続対策」にはならない
タンス預金は銀行口座を通さないことから隠せると思われがちですが、相続税の節税にはつながりません。税務署は過去の収入や銀行口座の出金履歴から、被相続人の資産背景を把握しており、相続人の預貯金口座の動きも加味すると、タンス預金は把握されると考えられます。 銀行口座の履歴は一般的に10年前後まで確認できるため、10年以上前のタンス預金であれば安全と考えている方もいるかもしれません。 しかし、被相続人の収入や生活水準に比べて遺産総額が明らかに少ない場合などには税務署が調査を行い、生前の多額の現金引き出しや現金保管の有無を確認されることもあります。その過程でタンス預金が発覚するケースもあります。 多額のタンス預金がある場合は税務調査の対象となり、かえって多額の追徴課税を受ける恐れもあります。重加算税や延滞税などのペナルティが課されるケースもあるため、注意しましょう。
国税庁の「KSKシステム」により把握されている可能性も
国税庁のKSKシステムにより、タンス預金の存在が疑われやすくなっています。 KSK(国税総合管理)システムとは、全国の国税局と税務署をつなぎ、納税者の申告・納税などに関する情報を一元的に管理するシステムです。これにより、申告・報告されたデータをもとに、全国民のおおよその資産・所得状況を税務署が把握・推定できるようになっています。 当然、過去の所得の合計と現在の財産は必ずしも同じではありません。しかし、ある人物の支出は別の人物の収入になるなど、金融の流れをたどることで、税務署はタンス預金の額も推測できるでしょう。 そのため、相続時にタンス預金分だけ財産を少なく申告すると、税務署の推定額と食い違いが生じ、税務調査の対象となる恐れがあります。タンス預金を完全に隠すことは難しいと考えたほうがよいでしょう。
まとめ
ある調査によると、タンス預金があると答えた方は約40パーセントで、そのうち30万円未満の少額を預金している方は過半数を占めています。 タンス預金をしても税務署は相続人の資産背景を把握している可能性が高いため、相続対策にはなりません。多額のタンス預金が発覚した場合は追徴課税やペナルティの対象となる恐れもあるため、相続時には財産を正確に申告し、適切に納税することが重要です。 出典 株式会社スガワラくん 「タンス預金と新紙幣」についてアンケート調査(PRTIMES) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部