日経アーキテクチュアの独自調査を基に、2026年以降に完成を予定している文化施設や庁舎、住宅、病院・福祉施設、JR駅や空港ターミナルの改修など36件のプロジェクトを一挙に紹介する。

文化施設10選

26年
門真市立文化創造図書館
内外の階段で人の流れを誘引

 図書館と文化会館の複合施設。京阪本線古川橋駅前の区画整理を伴う再開発エリアに立地し、一体的な整備で歩きやすい街づくりを進める。外周を取り巻きながら屋上へ誘引する「スパイラルガーデン」、建物中央を貫く5層吹き抜けの階段空間「ギャラリーウォーク」により、建物内外ににぎわいを生み出す。総事業費約72億円、総工費約70億円。

【1】大阪府門真市幸福町11 【2】大阪府門真市 【3】遠藤克彦建築研究所(基本設計・監理)、久米設計(実施設計) 【4】大林組 【5】26年1月 【6】26年5月 【7】S造 【8】地上5階 【9】7343.49m2

26年
鶴岡市立加茂水族館リニューアル
無柱空間の研究所を増築

 年間50万人が訪れる水族館を、増築や改修により機能強化する。増築する研究所棟は、ハーフプレキャストコンクリート(PCa)版を用いて10.5mスパンの無柱空間を実現。建材に鶴岡市産スギ材や伝統工芸のしな織を使用し、地域とのつながりを学ぶ生涯学習施設として機能させる。総事業費22億7000万円、総工費20億4000万円。

【1】山形県鶴岡市今泉大久保657-1他 【2】山形県鶴岡市 【3】日本設計 【4】鶴岡建設・石庄建設・菅睦建設JV 【5】26年2月 【6】26年4月 【7】RC造 【8】地上3階 【9】5340.57m2

26年
アイヌ文化拠点施設
コタンに見立てて屋根を連ねる

 既存の博物館とアイヌ民族の子孫のための集会所の建て替え。敷地をアイヌの集落「コタン」に見立て、屋根の連なりで生活館棟と展示館棟を一体化させる。RC造の壁の上に木造架構を載せたハイブリッド構造。洪水浸水想定区域に立地するため、防潮板などの設置で床面高さ1500mmまでの浸水に対応。総工費は14億8038万円。

【1】北海道幕別町千住113-1他 【2】北海道幕別町 【3】アトリエブンク 【4】藤原工業(24年度)、宮坂建設工業(25年度) 【5】26年3月 【6】26年4月 【7】RC造、一部木造 【8】地上1階 【9】1422.59m2

26年
奈良監獄ミュージアム
星野リゾートが保存・活用

 国の重要文化財である旧奈良監獄の保存・活用プロジェクト。星野リゾートが代表を務める企業グループは、このうちミュージアム部分をホテルに転用し、先行開業する。第三寮や看守所など当時の状態を残した「保存エリア」、3つの展示棟やカフェとショップがある「展示エリア」で構成。建築美や歴史的価値を未来に継承していく拠点となる施設を目指す。

【1】奈良市般若寺町18 【2】旧奈良監獄保存活用 【3】安井建築設計事務所(耐震対策工事設計監理/総括)、飯島建築事務所(同/耐震補強)、オンサイト計画設計事務所(ランドスケープデザイン)、乃村工芸社(内装、展示) 【4】戸田建設 【5】 【6】26年4月 【7】レンガ造、一部S造(補強部分) 【8】地下1階・地上2階 【9】2463m2

26年
チバニアンガイダンス施設
スロープ屋根で内外を回遊

 チバニアンの名前の由来となった「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」について学び伝えるための展示施設。周辺の自然に溶け込む有機的な形状の屋根と深い軒を備え、内部には地層や洞窟(どうくつ)をモチーフとしたデザインの展示空間を設ける。スロープを連続させた屋根で、内外を横断する回遊動線を生み出す。総事業費15億円。

【1】千葉県市原市田淵 【2】千葉県市原市 【3】隈研吾建築都市設計事務所 【4】笹原工務店 【5】26年9月 【6】27年 【7】RC造、一部S造 【8】地上2階 【9】992m2

数字は、【1】所在地 【2】発注者、事業者 【3】設計者 【4】施工者 【5】竣工時期 【6】オープン時期 【7】主構造 【8】階数 【9】延べ面積 を指す。同じ内容が続く場合は数字を連続させた。プロジェクト名は仮称、略称を含む。「─」は未定、非公表、不明。設計者と施工者は原則、建築工事のみ。プロジェクト冒頭の数字は竣工年。「年度」で公表されている場合は、次年扱いとした。特記の無い資料や写真は、プロジェクト担当者の提供。記載情報やパースはいずれも予定であり、変更の可能性がある

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鎌倉文学館本館の改修・増築など

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