国連のAI専門家パネルに東大教授ら選ばれる 事務総長が40人推薦
国連のグテーレス事務総長は4日、AI(人工知能)に関する「国際科学パネル」のメンバーとして専門家40人を国連総会に推薦すると発表した。日本からは、国内AI研究の第一人者と呼ばれる東京大学大学院の松尾豊教授が選ばれた。メンバーは、国連総会が正式に指名する。
グテーレス氏は会見で「AIに関する見識の隔たりを埋め、AIが経済や社会に与える真の影響を評価することに特化した、世界で初めての独立した科学的組織となる」と述べた。技術分野だけでなく、公衆衛生や子どもの発達、人権といった分野からも専門家を選んだと強調した。
パネルは昨年、国連総会で設立が決まっていた。メンバーは出身組織や出身国から独立して活動し、AIの可能性やリスク、影響などについて科学的評価を行って報告書をまとめる。最初の報告書は7月に提出される見通し。公募には2600人以上から応募があったという。
国連総会は、各国政府などがAIをめぐる議論を行う場「AIガバナンスに関するグローバル対話」の設置も決めている。
AIは先進国の民間主導で急速に開発が進む。世界規模でのルール作りや監視の枠組みの必要性や、途上国が取り残されていく恐れが指摘されている。今回の国連での取り組みが、こうした課題に対応する受け皿になれるかが注目される。