見出し画像

ノート不要論? 30歳から始めて3年で東大に合格した勉強法

今回は私の受験勉強のスケジューリングやモチベーション管理についてお話しします。やや特殊な内容も含まれますが、何かの参考になれば幸いです。
受験までの詳しい経緯はこちら⇩に書きましたので、よろしければどうぞ。

勉強開始時点での実力

私が入ったのは文科三類で、センター試験(現・大学入試共通テスト)での受験科目は国語(現代文・古文・漢文)、数学(ⅠA・ⅡB)、英語、社会(世界史・地理)、理科(化学基礎・地学基礎)でした。

受験勉強を開始した年の4月時点での実力は、センターでいうと以下の通りです。

現代文 80/100(解けるが割と感覚的)
古文・漢文 0/100(何も覚えていない)
数学ⅠA 40/100(計算、二次関数、確率は多少できる)
数学ⅡB 0/100(何も分からない)
英語 190/200(20分くらい時間が余る)
世界史 0/100(何も知らない)
地理 0/100(何も分からない)
化学基礎 0/50(何も分からない)
地学基礎 0/50(何も分からない)

マーク試験特有のまぐれ当たりを抜きにすると、310/900点というレベルです。東大合格の目安は9割の810点なので、ここから1年で受かるために(結果3年かかりましたが)あと500点の上乗せ+二次試験対策が必要です。


勉強の習慣がない自分が継続できたコツ

まず第一に私が考えたのは、勉強の習慣づけでした。

塾講師として授業をする時は必ず指導予定の単元を予習しますが、それは生徒のためであって、自分のための勉強とは違います。私は責任感が強い方なので授業のための予習は苦も無くできますが、自分のための勉強となると、やらなくても自分が損するだけなので全く身が入らない性分です。子どもの頃から家で勉強する習慣も全然ありません。社会人になってから突然思い立ったように外国語や○○検定などの勉強を始めたことが何度もありましたが、全部1~2日で飽きて止めました。こんな自分が1年間必死に受験勉強を続けられるとは思いません。

そこで最初の一週間は、数学ⅠAの最初の計算問題を1日1問やることを自分に課しました。1日1問だけです。終わったらあとは何もしません。

当然こんなペースで受験に間に合うはずはないのですが、焦って最初から頑張りすぎると途中で疲れてやめてしまうことは目に見えていたので、とにかくまずは「毎日勉強すること」の継続だけを意識しました。

これならさすがにムリなく出来るので、次の1週間は毎日10分を目標に勉強することにしました。これも無理なく続けることが出来ました。そして毎日勉強を継続した自分を「今日もよくやった」と褒めます。

このやり方で次の1週間は毎日30分、そのまた次の1週間は毎日1時間という風に伸ばしていき、5月に入るタイミングで完全に勉強の習慣をつけることに成功しました。

もちろんこの期間は「こんなペースではまずい」、「早く次の単元へ行きたい」、「気分が乗ってきたからもっとやりたい」という気持ちでいっぱいです。しかし、はやる気持ちにブレーキをかけてひたすら1日あたりのペースを守りました。

この焦る気持ちが大事で、毎日やり切って満足感を味わうことがないため、「明日もやりたい」という気になるのです。大抵の場合、何かをやろうと決心したその瞬間がやる気のピークであることが多いので、そのやる気が途切れないように適度な飢餓感を自分に与えてコントロールする感じですね。

もう一つのモチベーション管理のポイントとして、東大合格という目標を達成した後のワクワク感を常にイメージしていました。私は高卒のまま社会に出て大学という世界を知らなかったため、

「30を過ぎてから学生生活がまた味わえる。しかも東大。どんなハイレベルが学生が集まって、どれくらい高度な授業をしているのか。東大生って本当にテレビで見るような変人ばっかりなのか。もし受かったら今までめちゃくちゃだった経歴にまともな色もつく。東大関係の人脈も増える。これから関わる生徒にも自信を持って指導できる。」

という夢想にしょっちゅう耽り、これによって自然とやる気が高まっていました。受験勉強を始めたときは会社を辞めており、今さら後戻りできないという気持ちもあったので、プラスとマイナス両方のモチベーション(プラスの方が圧倒的に強い)で動いていた感じです。


年間のスケジュールとペース配分

こうして5月からは1日2時間、6月からは毎日3時間とペースを上げて勉強していきましたが、年間のスケジュールとしては4月~11月は各教科の基礎固め、12月はセンター対策、1月~2月は二次試験の過去問演習という大まかなイメージで進めていました。

そして12月までに各教科で用意した参考書や問題集を3周できるように、1日何ページずつ読めば、あるいは1日何問ずつやれば間に合うかを日割りで計算し、毎日そのノルマをこなしていきました。

達成度の目標としては、1周終わった時点で英語と現代文を除く各教科で60点、2周目で80点、3周目で90点を取れるようにと考えました。

3周というのは、「自分は飲み込みが早い方だから、3回も繰り返せば大体のことは頭に入るだろう」というざっくりとした予測からです。

またこの予測には、受験勉強を始めた時点で社会以外の科目は中学レベルまでの内容がほぼ完ぺきに理解できていたことも大きく影響しています。

私が教えていた塾の生徒は中学生が大半で、最初は英語だけ授業をしていたのが、講師不足のために数学や理科まで手を広げて教えるようになったことで、土台となる基礎学力がしっかり固まっていきました。だからこそ3周程度で高校レベルの内容も理解できたのであって、中学レベルからやり直していたらもっと時間がかかっていたでしょう。

実際にこのやり方でほとんど形にはなりましたが、もちろん足りないところは覚えたり解けたりできるようになるまで何度も繰り返しました。


ノートを取らない勉強とインプット・アウトプット並行法

勉強と言うと、大事なポイントをノートにまとめるイメージがありますが、私はトータル3年間の受験でノートは一切使いませんでした。数学はチラシの裏に問題を解いて、終わったら捨てました。

自分で参考書等に書いてあることをノートにまとめるよりも、はじめから情報がきちんと見やすくまとめられた参考書を買って、それを見て覚えたり理解した方が効率的だったからです。世界史だけは既存の教材が自分に合わなかったので、Excel を使って独自の年表にまとめたのは例外になりますが。

模試や過去問で間違えた問題とその解法をまとめるノートを作って、自分だけの参考書を作るのも受験勉強の定番ですが、それも面倒くさいのでしませんでした。

ただし、私は記憶力には多少自信はあるものの、目で見た映像を写真のように記憶して保存できるような特殊能力の持ち主ではありません。私の勉強を支えたのは、勉強中にインプットとアウトプットを同時にするやり方でした。

私は受験勉強を始める前から、塾での授業用に各科目の予習をしている時に、自分が学んで理解するだけではなく、学んだことをどう生徒に教えたらわかりやすく伝わるかを考えていました。

私の教室にいた生徒は、大半が偏差値30台や40台の勉強が苦手な子たちだったので、教科書やワークの説明をそのまま読んでも理解してもらえません。内容をかみ砕き、一人一人の子に合わせていかにしてわかりやすい示し方で伝えるかということを常に考える必要がありました。

この癖が受験勉強でも大いに活きました。自分で勉強する際に、理解した内容を「あの子だったらこういう風に言えば理解できるかな。この子ならこんな図で示してまとめたら分かるかな」などと同時にシミュレーションしながら、脳内で模擬授業するのです。

当然ながら人に物事を教える時は、自分できちんと理解できていないと伝わりません。そのため、シミュレーションしながら自分で上手く説明できないと感じた所は徹底的に調べ、納得いくレベルまで繰り返し勉強しました。

このやり方はかなり集中力を要するため、最終的に勉強時間は1日3~4時間で限界を迎えましたが、非常に成果を実感できました。結果として1年目は不合格だったものの、それなりのレベルまで到達することができました。

勉強においてアウトプットの重要性はそこかしこで叫ばれていますが、私のように塾の生徒相手に教えることは難しくても、家族や友人相手に試したり、あるいはスマホで自撮りして自分に向かって学んだことを上手く説明できるか試してみるなど、やりようはいくらでもあると思います。YouTube等で視聴できる、気に入った映像授業の説明を真似してみるのもいい方法ですね。

もしやってみて「ここが上手く説明できない」、「何でこうなるんだっけ?」という箇所があれば、そこが自分にとって理解が不足しているところだとわかるので、勉強の成果が上がらず悩んでいる人はぜひ試してみて下さい。


過去問対策

受験1年目は12月からセンターの過去問演習を始めました。英語だけは元からできたので、それ以外の教科を7~8年分ほどやりました。国語と数学ⅡBは時間配分が厳しかったので、12年分くらい演習しました。

そうして1日目の文系科目は535/600点(リスニング除く)とほぼ9割を達成できましたが、2日目でコケてしまい、トータルで702/900点と足切りの危険もありました。

画像
左から順に、私のセンター試験1、2、3年目の得点推移

注)1年目のセンターは新課程に移行する前だったため、理科が1科目でも受験可能でした。また、1年目(2015年)の数学ⅡBの得点が酷いことになっていますが、これは平均点が39.31点という史上最低をたたき出した難易度の年のものです。解けずにパニックになって平均点すら取れませんでした。

結局足切りには遭わず受験することはできましたが、センターが終わってからが大変でした。2次対策はセンター直後から過去問で取り組みましたが、幼い頃から悩まされていた季節性うつ病(冬季うつ)で気力が衰えたことが災いし、1日1時間程度、各教科でトータル2~3年分しか勉強できませんでした。コンディション不良とそもそもの実力不足もあり、合格最低点から-12点で不合格に終わります。

画像
左から順に、2次試験1、2、3年目の得点推移

しかし1年で基礎学力と勉強のペースは掴めたため、受験2年目と3年目は同じように問題集や参考書で苦手な箇所を重点的に繰り返し、順調に上積みを重ねました。また、冬に入る前の元気なうちに、1年目に時間が取れなかった過去問演習を多めに行って、ついに3年目で合格を果たします。予定より時間はかかりましたが、英語以外はほとんど一から勉強したので、帰国子女の高校1年生が現役合格したのと同じようなものかと考えれば、悪くない結果だと思います。

各教科でどのような教材を使ったかに関しては別の記事にまとめました。
以下のリンクからどうぞ。

ここまでお読みいただきありがとうございました。


いいなと思ったら応援しよう!

ピックアップされています

受験や勉強に関する記事

  • 8本

コメント

1
青戸 一之
青戸 一之

>ななさん
コメントありがとうございます!
お役に立てたなら幸いです!

コメントするには、 ログイン または 会員登録 をお願いします。
ノート不要論? 30歳から始めて3年で東大に合格した勉強法|青戸 一之
word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word word

mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1
mmMwWLliI0fiflO&1