広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)は17日、広島市内で会見し、東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬する考えを正式に表明した。
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石丸氏は前日16日に自身のX(旧ツイッター)に「東京都知事選に出ることにしました。東京を変えて、日本を変えてみたいと思います」などと投稿していたが、この日の会見冒頭で「本日、私石丸伸二は、次の東京都知事選に立候補することを正式に表明します」と述べた。「安芸高田市長をまだまだ続けたかったという思いは先日お伝えした通りだが、それでも優先してやらないといけないことがある」と述べ、日本が人口減少問題に直面していることへの危機感を口にしながら、都知事の立場で「地方の衰退を止めるという作業をやらなければならない」と、出馬の理由について訴えた。
石丸氏はこの日、スーツに薄紫色のネクタイで会見に臨んだ。会見の最後に「僕から1個だけ。聞かれるかな、と思って待っていたんですが、なかったので。『今日、何でネクタイ紫なんですか?』とかなかったですね。気にならなかったですか」と笑顔で取材陣に問いかけた。
2020年8月の安芸高田市長選では緑色をイメージカラーとしていたことを明かしていたが、都知事選3選出馬が有力視される小池百合子都知事や、小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会などのイメージカラーが緑であることを念頭においてか「もろかぶりじゃないですか、政党に」と言及。「(緑は)自分の好きな色だったんですが、今回はあきらめました」とした上で、「代わりに何がいいかなと思って、赤と青を足した色で、紫にしました」と述べた。
紫は、地元のサンフレッチェ広島のチームカラーであることを指摘されると「サンフレッチェではないです。たまたまいっしょなのはうれしいですが」と話した上で、「国政政党、大きな政治の動きでは、右か左かという議論がある。アメリカは分かりやすく(共和党の)赤と(民主党の)青ですが、そこに縛られるのではなく、もっと大事なもの。右も左も合わせて実現していく必要があるという思いで、紫を選んでみました」と語った。
ここで自身の政治的主張についてのSNSなどの反応を紹介。「僕の期待通りの反応で、ネット界隈で『右か左か』と、それぞれがディスり始めている、という現象が起きています」と話した上で「大歓迎です。程(ほど)はありますよ、やりすぎるのはもちろんダメですけど、関心を持っていないよりか、100倍マシです」と、論議が起こることは受け入れた。
石丸氏は「これまで、そうなるようにいろんな発言をしてきました。右に寄ったり左に寄ったり。実際この人間が右なのか、左なのか、判定できないと思います。なぜなら、自分の中に両方あるからです。多くの日本人は、右か左か、両方100・100だとしたら、中間の“バッファ30”くらいで揺れていると思う。それが実際の社会であり、私個人においてもそうです」と指摘。「百田尚樹さんの小説、僕大好きですけど、あれが好きだったら全員保守なのか。(そう)ならないですよね。違う本好きだったらそうなのか」と日本保守党代表の作家の名もあげながら「左右を議論するのは結構なんですが、極論に寄りやすいので、ちょっと落ち着いた方がいいんだろうなと思います。たった一つの軸で評価できるほど、人間って簡単じゃない。社会って簡単じゃない。もっともっと複雑なものなので、その複雑さを、あらためて意識してみるのも必要なのかな、と思って、こんな紫のネクタイになってます」と語った。最後は「でも、サンフレッチェの色と一緒、というのはいいですね」と笑顔で繰り返した。
石丸氏は、銀行勤務を経て、買収事件で公選法違反に問われ実刑判決を受けた河井克行元法相から現金を受け取ったことを認めた前市長の辞職に伴う2020年8月の出直し市長選に出馬し、初当選。議会の様子や、地元メディアとのやりとりなどを映した非公式の「切り抜き動画」などがネット上で拡散。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで、市議会で居眠りをする議員を批判し、「恥を知れ、恥を」と叫ぶ姿も話題となった。安芸高田市は人口約2万6000人だが、YouTubeの「広島県安芸高田市公式チャンネル」の登録者数は、約26・3万人に上っている。
今月10日の臨時会見で、自身の任期満了に伴う安芸高田市長選(7月28日投開票)に再選出馬はしないことを表明していた。