【スルメイカのTACについて:本当に動かす政治とは?】
スルメイカのTACについて、様々な言説があるようですが、調整の実務に携わった立場から見た政策の現場での動きは以下の通りです。ぜひ改めてご覧ください。
この問題について、私は以下の3点を目標として行動してきました。
1)禁漁になって明日の生活に困っていた小型いか釣り船(5-30t)を、どう漁に出すか
2)余っている大臣許可等の他漁の枠を、北海道にどれだけ融通できるか
3)来年の制度設計に、どれだけ増枠・不公平感の是正を入れ込めるか
1)とにかく最優先は小型いか釣り船を漁に出すこと。ただ、既に青森・岩手等が枠を大きく上回る漁を行っていたため、単純な区分間調整・配分では、「枠を既に超過してしまっている部分に、追加配分枠の多くが吸収されてしまい、新しく漁には出られるようにはならない」というのが最大の課題でした。その点を、現行の制度でできるギリギリのラインを調整し、北海道との連携での特別採捕許可で対応することになりました。これは、農水大臣や政調会長の後押しを得て、長官はじめ水産庁の皆さんにも知恵を絞ってもらい、自民党水産部会長の船橋参議の調整や道庁・道議会との連携で実現したものです。渡島振興局の皆さんも、北海道枠の中で調整を余儀なくされる南茅部や森の定置網の方々の協力を得るために丁寧に説明して対応してくれました。手続きに時間を要して一定の漁期を逃したことは悔やまれますが、これによって「漁に出れない」ということが年度いっぱい続くことを回避し、小型いか釣り船が漁に出れることとなりました。
「単純な区分間調整では追加配分しても漁に出れない」という状況を打破できるか、これは本当に多くの皆さんのご協力を得て、チームで政策を動かした部分です。
2)余っている他漁の枠の融通は、水産庁に本当に頑張っていただき、他の漁種を含む交渉によって、追加の配分につなげました。これによって、1)の北海道による特別採捕許可のために、一時停止を余儀なくされていた森町や南茅部の定置の皆さんなどが漁に出ることに力を尽くしました。
3)来年度の制度設計について、ぎょれんやいか釣り協会も巻き込みながら、道内与党議員一丸となって、不公平感の解消や科学的根拠を前提とした十分な枠の確保について、水産庁と協議してきました。この際、長谷川参議などからも科学的根拠となる数値の前提となる情報(黒潮大蛇行の影響の評価や、釣りCPUEの方法の是非など)を水産資源研究所に提供したり、また、そもそもの水産庁の資源評価の来年度予算を増額するなどもセットで進めています。(野党の皆さんはこうした内容を盛り込んだ予算案そのものに反対されるのだと思いますが。。。)
なお、水産庁は資源管理の法律の範囲内で、基本的に極めて保守的な解釈でしか身動きできませんので、「長官と話すだけでは結果は得られない」のが実態であり、これをどう克服するかに力を尽くしたところです。
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資源の管理と漁師の生業の両立は大前提です。
その中で、単純な今の制度上の「区分間調整」では求めている結果(この場合は小型釣り船を漁に出すこと)が生まれない状況で、どれだけ知恵を絞って実現するかが焦点でした。
もし、国会議員のやったことが「限られた総量をどう配分するのかの区分調整」のためだけに長官と対話したというのであれば、それはそもそも、函館の小型いか釣り船を救うという結果を出すことを前提としていない話になります。
困難な状況を、多くの与党議員や官僚の皆さん、自治体関係者のご協力も得て、チームで何とか打破する。これこそが「本当に動かす政治」だと思います。
なお、他の案件含めて1期目の実績については以下にまとめております。
よろしければご覧ください。
https://junmukoyama.jp/policy/?id=works
〆


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