佐賀県や福岡県の薬局に侵入して金品を盗んだなどとして窃盗や建造物侵入などの罪に問われた北九州市小倉南区の大工の男(62)に佐賀地裁は4日、懲役3年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。起訴内容の一部については無罪とした。

 被告は6回にわたって起訴された。公判では、佐賀市北川副町の薬局に対する建造物侵入と窃盗未遂の罪について「身に覚えがない」と否認していた。他の事件は全て認めていた。

 山田直之裁判官は判決理由で、検察側が佐賀市北川副町の薬局の事件で証拠として提出した足跡鑑定に対し、「現場に遺留されていた21件の足跡のうち、(被告の)靴裏の底模様と『一致の可能性が極めて高い』と判断されたのはわずか1件にすぎない。犯人性を直ちに推認させるとは言いがたい」との判断を示した。

 また、薬局の防犯カメラの映像に関して「必ずしも鮮明なものではなく、犯人の着衣を確実に特定できるものではない」とした。その上で「犯罪の証明がない」と結論づけた。

 判決によると、2024年7~10月、佐賀市諸富町や福岡県柳川市などの薬局に侵入し、現金を盗むなどした。

 佐賀地検は一部無罪の判決について「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントした。(取材班)