先週末・先々週末と2週連続学会発表で疲れましたが、久しぶりの人たちと再会できたり、新たな出会いがあって楽しかったです! 教育社会学会では、共同で取り組んできた10年以上の同一の中学校群への質問紙調査をもとに、中学生の意識は実は急激にリベラル化(民主主義意識や考え方の異なる他者や外国人への寛容の増大)が進んでるけど、同時に「ルールを守らない人は厳罰が必要」というルール権威主義化も進み、その回路を通じてナショナリズムとも接続してるという報告をしました。(中学生の意識における複数のリベラリズム(リベラリズムス)の様態と含意) 日本社会学会では、全国の市区町村社会福祉協議会への質問紙調査と自治体のマクロデータをマージして、ボランティアの減少やニーズ充足の失敗の要因を探りました。 その結果、自治体レベルの社会保障や社協への財政的・人的サポートが充実し、失業率が低い地域ほど「共助」もうまくいってること、年金支給年齢の引き上げや物価上昇による高齢者の賃労働力化が、地域の福祉ボランティア活動に大きなダメージを与えていること等を明らかにしました。 総じて「公助の縮小を共助で補う」というストーリは非現実的で、実際には「公助も崩れれば共助も崩れる」「安易な共助への丸投げはやばい」というのが含意です。(社会サービス供給における地域への移行(不)可能性に関する検討) どちらも早く論文化したい・・・
2025-11-17 19:14:49マジで知られてほしい。若者の政治知識は不当に低く見積もられている。各種調査では、若者と中高年の知識量にあまり差は見られない。また、若者が見た目等で政治家を選んでいるというのも偏見で、彼らは政策で判断し、政策が不鮮明な場合は政策を類推するために政党を参照している。恐ろしいのは、
そういった若者への不当な偏見が、彼らの政治参加を遠ざけている可能性がある点だ。
まず、政治知識について。知識は加齢とともに増えると(何となく)信じられている。だが、実際は違う。
そもそも、政治知識といっても種類はさまざまだ。たとえば2024年に実施されたある調査では、政治知識を「特定の政策に関するもの」と「普遍的な制度や事実に関するもの」に分け、さらにそれらを「短期的な知識(比較的最近の出来事)」と「長期的な知識(長い年月をかけて共有されたきたもの)」に分けて、おのおのを年代別に分析していた。
つまり
①普遍的な制度や事実に関するもの×短期的な知識
②普遍的な制度や事実に関するもの×長期的な知識
③特定の政策に関するもの×短期的な知識
④特定の政策に関するもの×長期的な知識
の4種を軸に調査を実施したのである。
すると、以下の結果が得られたという。
年齢層が高まるにつれて正答率が上がった(つまり、加齢とともに知識が増えた)のは、ズバリ、①だった。
すなわち、「普遍的な制度や事実に関するもの×短期的」な知識、たとえば「衆議院で2番目に議席数が多い政党はどこか、次の中から選べ」みたいな知識は、確かに加齢によって確たるものとなっていったのである。加齢による知識増は、ここでは認められる。
ところが、それ以外の②③④に関しては年代別でほとんど差が見られなかった。特に、③「特定の政策に関するもの×短期的」な知識、たとえば「選択的夫婦別姓制度のもとでは主にどのような事柄が選択できるようになるか、次の中から選べ」みたいな知識や、④「特定の政策に関するもの×長期的」な知識、たとえば「衆議院と参議院で議決結果が異なった場合に再議決するための要件は次のうちどれか?」みたいな知識は、世代間でほとんど正答率に差がなかった。
残る②「普遍的な制度や事実に関するもの×長期的」な知識、たとえば「内閣は次にあげるどれに責任を負っているかを選べ」みたいな知識に関しても、50代まではほぼ差がなく、60代以上になってわずかに正答率が上がった程度だった。
そう、「若者は政治知識がない」というのは相当程度に偏見なのである。
同様に、若者が何をもって政治家を選択しているかといった調査も本書で紹介されていて、その結果から、中高年が想像する以上に若者が「政策」で政治家を選んでおり、政策が分からない時は参照項として政党を見るようにしている可能性が高いというデータを提示している。
また、政党という枠組みを重視する度合いは若者になるほど低くなる一方で、「その政党だから応援する」みたいな、政策よりも「政党ありき」で判断するといった態度から若者が距離を取っていることもうかがえる。個人的には、むしろその方がフェアだとも思うがどうだろうか(ちなみに、本書では党派で政治を考えることのメリット・デメリットも議論されている)。
政治家の選択と「見た目」の関係に関しても、確かに10代の場合、選択が見た目に引きずられる傾向が看取できる。しかし、それも20代になるとほとんど落ち着くことがわかっている。「見た目がいいからこの政治家にする」みたいな人が一定数いるという意味でいえば、世代間で状況はあまり変わらない(逆に、高齢世代になると高齢候補者を嫌う傾向が強まる)。
さて、ぼくが衝撃を受けたのはここからだ。
実は、若者への不当な評価(知識や能力を低く見積もる評価)が、若者を政治から遠ざけている可能性がある。
実際、国際比較で見た時に日本人の若者は、みずからの政治的有効性を低く見積もる傾向が非常に強い。また、政治参加についてもかなり消極的だ。本書ではそれを示唆する事例として、「選挙権の年齢引き下げ」の議論があった際に、若者みずからがその制度改革に消極的だったという調査結果を紹介している。
つまり、社会では「若者の政治離れ」「若者の政治知識の欠如」が叫ばれているが、実際はそれを叫んでいる中高年の知識量と若者のそれとでほとんど差はなく、なのに若者のことを「おせっかいにも」憂いている中高年の陰で、結果、若者たちが「私たち、政治に参加してほんとうにいいのかな」といった否定感情だけを増幅させてしまっている可能性があるのである。
実際の調査項目名や結果、パーセンテージなどは本書で確認してほしい。ここではデフォルメして紹介した。
善教将大『民度』中央公論新社@chukoshinsho
関連まとめ(だと思う)
「若者の右傾化」は勘違いされやすいが、個別マターでアンケートを取ると若者のほうが圧倒的にリベラル。例えば1枚目「愛国心」は若者のほうがずっと弱く、1枚目「男女平等」は若者のほうがずっと支持率が高い。 survey.gov-online.go.jp/living/202501/… survey.gov-online.go.jp/r04/r04-danjo/… 立憲民主党は、そういうリベラルな価値観を持った世代の人に信頼されていない、という事実をしっかり認識すべきなんだよね
2025-12-27 00:33:17立憲は148議席を擁し、不祥事も少なく、客観的に質量ともに実力ある議員が多いにもかかわらずこの結果になっているのは、右寄りの方のネット活動大成功ですね。
ショート動画で立憲を褒めている動画が皆無だとここまでの事になるんですね
(もし「立憲が良いなんて、何言ってんだこいつ」と
↓ x.com/Sankei_news/st…
go2senkyo.com/articles/2020/… 上のように個別の政策マターではリベラルであるにも関わらずリベラルを名乗る若者は少ない。「リベラル」を自認している人のせいでリベラルという政治ラベルが汚され、嫌われてしまっているという残酷な事実が映し出されている。リベラル自認の人はこれに向き合う必要がある pic.x.com/LJFXZq7iAM
2025-12-27 00:53:53@SeanKy_ 若者たちは右傾化しているわけではない。 合理的なだけだ。 理屈に合わないこと、重要な問題を非合理的な感情論で決めること、イデオロギー的な主張を、議論のルールの無視を、正論を伴わない闘争を、嫌っているだけ。
2025-12-27 18:41:31ええと……NHKも朝日も全社が高市政権の特徴を若者支持率の分厚さということで特徴づけているのだけど、ニュースを全く見ないで過ごしている方なんですか? news.web.nhk/senkyo/shijiri… asahi.com/articles/ASTBV… x.com/NorichikaHorie… pic.x.com/uLFAJkhLle
2025-12-29 15:06:50元になっているのが産経なので。まだ、政府の個別マターの調査の方が信頼できるという。 x.com/SeanKy_/status…
2025-12-29 15:01:31多くの国では若者はリベラルを支持する傾向がある。米国ですらそうだ。日本は真逆らしい。彼らは日本を戦前のようなより権利が少なく対外的に強硬な国にしたいらしい。よく理解せずにたまたま自民を支持している可能性もあるが、若いとは言え大人ではあるので、責任は逃れない。
2026-02-02 19:46:42日本の若者がリベラルに背を向けているのではなく、日本の若者はすでに十分にリベラルで、日本の大人たちがリベラルだと思ってるものが実はそうではないという可能性も検討してみてはどうか。
2026-02-03 00:29:05若年層がリベラル系の政党をぜんぜん支持してないという話がよく流れてくるが、いろいろな意識調査をみると若い人たちのほうがリベラルだし、社会全体としてもリベラル的な価値観は以前より強まっている。今の保守のほうが昔のリベラルよりもリベラルである可能性まである。
2026-02-03 01:42:17なので、「なぜ若者は保守化したか」ではなく「なぜリベラルな若年層がリベラル系の政党を支持しないのか」という問いを立てるべきで、なんならみんながリベラルになったからこそリベラル系政党に支持が集まらないという見方もできるんじゃなかろうか。
2026-02-03 01:42:17私の印象では中道は熱心に政策をアピールしており(むしほ政権批判が少なくて不満)支持者はそれらをRTしまくっている。少なくともRTやインプレッションなどと立憲のときよりも遥かに多い。つまり、この人の「左派形のタイムライン」構築が間違っているだけでは。 x.com/fladdict/statu…
2026-02-03 04:33:31SNS見てて左派系のタイムラインが、自民の悪口か候補者の揶揄ばかりで、政策の話がほぼ流れてこないんよ… みんなで悪口ばかり拡散してたら、そりゃ負けるな…と思ってしもうた Reading...自維300議席超うかがう 中道半減も 参政・みらい勢い 朝日調査 asahi.com/articles/ASV21…
2026-02-02 10:21:02@konoy541 自民党が「Liberal Democratic Party」やからな。 自民党は幅広い意見があるが平均すると中道、あってもちょい右位だと思う。 そうすると自民党を右に傾いてるとか極右だって言ってる人はどこに立ってるのって話。
2026-02-03 07:49:08意識調査をみると若い人たちのほうがリベラルなのにリベラル系を支持しないのはなぜか,という問いがあったが,若い人の方がリベラルというデータは見つけられなかった。「社会意識に関する世論調査」では,若い方が個人主義的という結果は出ているので,これなら上の問いにも整合的では。
2026-02-03 08:04:50思想的にリベラルがかなり多いうちの大学でもディスカッションさせると無邪気に強権的な政策を肯定したりするんで、 単純に物を知らないというか、人権や政策に対する理解というか前提知識がないだけでは。 x.com/brighthelmer/s…
2026-02-03 09:07:23若者にリベラル人気なし問題について考えるなら、金澤悠介『新しいリベラル』がとてもおすすめ。 若者のリベラル的価値観はむしろ強まっている。 そして旧リベラルと新リベラルがあり、旧リベからだと新リベがうまく見えない。 旧リベは戦後日本の特異な条件にかなり規定されている。
2026-02-03 09:09:21Xとかの政治垢(の左)は、だいたい旧リベに属しているが、新リベとは志向がすごくズレている。 つまり新リベの受け皿がない。 作る必要がある。 以前、立憲がこの本をチェックしてるみたいな話があった気がするが中道になってどうなったかな。。
2026-02-03 09:14:05なんどもいってますが、若者は自称リベラル政党を嫌っているだけで、実際はめっちゃリベラルです。 日本の旗を焼いたり、日本は性犯罪大国!!!とかさけんで「日本は世界でも最低の国!!!」日本には武装する権利はない!!!とかいって大喜びしてる「自称リベラル」が嫌いなだけで、ものすごい男女平等で女子枠とか差別的な保守的思想きらいですし、別に自国が普通に好きですし、現実的な平和主義者です。 単に「自称リベラル」のリベラルが誰にも相手されない、謎のリベラルになっただけです。
2026-02-03 09:22:16「若者のリベラルが大人のリベラルを追い越している」のなら若年層が保守層を支持したりはしないのでは。 あるいは「若者に支持される右派こそ真のリベラル」というならリベラルという語の定義が根本から覆っており、それはリベラルと呼べるものではない。 まずは自身の言葉の使い方を再検討しては。 x.com/konoy541/statu…
2026-02-03 09:24:51な?「若者でリベラルではないやつは権利が少なく軍事国家を望んでいるのだ。そうでなくともバカだからよく理解してないんだ。バカどもは責任とれよ?」 とかこれが「知性あるリベラル」の言葉ですよ。 こんな言葉を叫んで自分の支持する政治勢力に票を投じようと思うか? こういう奴がアメリカでトランプを産んだんだ。 トランプの投票した人だってトランプ全肯定なんてしてない人は多い。 「こういう自分たちをバカにして、いっさい助けなかった奴に目にもの見せてやりたい」っていう反発心で入れた人も相当いると思うぞ。
2026-02-03 09:54:01若者、リベラル化しているというよりはお行儀が良くなっている印象。なので、「リベラル政党」の「お行儀の悪い振る舞い」に拒否反応を示す。
2026-02-03 09:56:40今の若者はリベラル(風)なのに中道〜リベラル政党を支持しないのは何故かという問いが流れてきたのだけど、かつて栗原彬が述べた「やさしさ」概念――1970年前後に現れた、社会的矛盾に対するゆるやかな否認を含んだ「やさしさ」――の変質が背景にあると考えてみると、理解の助けになるかもしれない。
2026-02-03 10:02:18つまり、栗原的な意味における「やさしさ」≒リベラル思考・行動様式は当初、あくまで権威的なものや現システムに対する緩やかな否認を伴ったものだった。しかし、消費的自由の繭の中でいつしかその否認性は霧散し、「やさしさ」的身振りのみが広く共有されていった。
2026-02-03 10:07:33すると、当初の「やさしさ」が内在していた否認性はむしろ、否認の宛先を失った身振りとしての「やさしさ」にとっては、「やさしくない」ものとして映じる。すると、リベラル〜左派政党が伝統的に行ってきた否認は、遂行的な「やさしくなさ」として遠ざけられる。
2026-02-03 10:11:40そういう、身振りとしての「やさしさ」にとって、あらゆる否認は「やさしくない」ものとして映じられる。むしろ、高市さん(その「さん」付けも、身振りとしての「やさしさ」だ)の方が、遂行的な否認をせずに笑顔でいてくれるのだから、「やさしい」。そういう理路が潜んでいるのではないか。
2026-02-03 10:16:25
かつては「結婚していない男は責任感が無いから出世させられない」なんて当たり前のように言われていた。施設のバリアフリーは不完全で障害者は外出するのも一苦労だった。女性の総理が生まれ障害者も仕事をしレジャーを楽しめるようになり、社会はどんどんリベラル化している。
若い世代がリベラルならリベラルを名乗るファシストを支持するわけが無かろう