宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の村上浩爾社長は4日、報道各社の取材に応じ、トップスターなど人気劇団員のファンが作る私設ファンクラブ(FC)へのチケット販売について、各FCの代表者と契約書を締結することを明らかにした。FC内で「お花代」と称される料金を上乗せして販売されている実態があり、実質的な高額転売に当たる懸念が指摘されていることから、契約書では販売時に必要経費の明示を求める。
私設FCは会員のチケットを確保して分配する際、代表者は、チケット代に上乗せした数百円から数万円の「お花代」を受け取る行為が慣習化している。「お花代」はFCの運営費や劇団員のサポートに使われているとされるが、ファンの間でも実態が不透明だとの声がある。
村上氏はこうした慣習は「把握はしていた」とした上で、不透明な「お花代」はチケット不正転売禁止法に抵触する可能性を指摘。契約書では、チケットの定価以外に封筒や切手代といった「実費相当」の手数料を取る場合、その金額を明示するよう求める。
契約書はFCとチケット販売元の阪急電鉄との間で、7月の雪組宝塚大劇場公演から結ぶ。FCによる劇団員への金銭面を含めたサポートを禁止するものではないが、不透明な「お花代」を条件としたチケット販売に、村上氏は「一定の歯止めはかけていけると思う」と話した。
歌劇団は昨年、会員や劇団員によるチケット販売の“ノルマ”の背景となっていた、トップスターのFCがチケットを一括確保する仕組みを変えたが、契約書の締結によって、チケット流通の適正化にさらに踏み込む。