金が12%暴落。銀は33%。仕込みどきか
こんにちは。
さてここ数日、ゴールドの価格が大暴落しているので、その件について世界的な権威のジム・リカーズさんから仕入れた情報をシェアしよう。
僕はAPJという会社の代表をしている。主に日米の専門家と情報交換しながら投資家のための本を作っている出版社だ。僕は個人投資家でもあ、自社の出版物や取材した情報を自分の資産形成に活用している。
ジムさんはCIA、国防総省(ペンタゴン)、ホワイトハウスの元顧問で、国家レベルの外交戦略や危機管理を任されてきた人物。ゴールドについて書いた著書「」の著者でもある。本書のことをゴールドマン・サックスの元取締役のノーミ・プリンス氏は「ゴールドに関するこれまでで最も重要な本」だと賞賛している。
は米国で2016年に出版され、10年後の今、本の内容の通りに金価格が動いているので「予言の書」だとも評価されている。それもあって2025年、日本語で復刻版が出版された。
そしてこのジムさんが1月30日の金価格の暴落について、短いメモを送ってくれている。
銀と金は本日急落した。銀は一時33%下落し、金は12%超下落した。その後両者とも小幅に反発している。
ここ数ヶ月の急騰を考慮すれば、この動きはさほど驚くべきものではない。結局のところ、貴金属のファンダメンタルズは変わっていない。
(中略)来週の下落局面を好機と捉える方針だ。
結論:ゴールドは買い
僕自身、自分の投資判断の参考に、ジムさんのような方の情報を参考にしている。ジムさんはめちゃくちゃ保守的で慎重な人なので、強気な発言をした時は特に注目することにしている。どれくらい保守的かというと、銀行がクラッシュした世界に備えてゴールドの現物を保有し水と交換できるようにしていたりとか(北斗の拳のような世界観)、自宅で家族が食べていくための家庭菜園や自家発電を持っていたりとか。核戦争に備えて自宅にシェルターを持っているという話もある。株式市場が強気の時も全面的には安心せず、個別株に投資をする時も特定のセクターに限って慎重に行なっている。マクロ経済や投資について分析する立場であるが、大前提として資産を「守る」ことを最重要視している。お金を増やそうとする前にまず守れ、というスタンスだ。
それはジムさんのバックグラウンドを見ると納得だろう。彼は現在も米国情報機関および国防総省に助言を行う、国家レベルの危機管理の専門家なのだ。楽観的でいられるはずがない。
そんなリスク管理の鬼のジムさんであるが、昔から一貫して、資産を守って増やしたいならゴールドを持てと言っている。加えて、ゴールドを採掘したり加工したりする「金鉱株」についても、特定の企業を高く評価している。金鉱株はゴールドの値上がりに対して大きな恩恵を受けるからだ。
そのため僕もずっとゴールドは買って持っているのだが、ここ数ヶ月のあまりの値上がりぶりに、なかなか追加の購入ができていなかった。ゴールドは上がり続けているので「一度売ったら買えない(売った価格以上になっているから)」と言っている人も多く、同感だ。僕も(ゴールドを売ったわけではないが)、以前買った価格からかなり値上がりした価格で買い増しするのに二の足を踏んでいた。
そこに来てこの暴落。
買い増しのチャンスなのでは?と思った。
しかし、あと一押しの情報が欲しかった。もしこの暴落が起きた原因が、万が一ゴールドの将来性に関する何かなら知っておきたい。そこでジムさんの情報を頼った。すると、さっきの短いメモに辿り着いた。
ここ数ヶ月の急騰を考慮すれば、この動きはさほど驚くべきものではない。結局のところ、貴金属のファンダメンタルズは変わっていない。
安心した。
ゴールドについて知っておきたいこと
ゴールドはその特徴を知れば知るほどどんどん欲しくなってくる。「あぁ本質的に価値があるんだなぁ」と思わされる。そのうちのいくつかを紹介しよう。
1. ゴールドは採掘量が決まっている。
世界中でこれまで人類が掘り出したゴールドは約18〜20万トン。大体、競技用プール4配分。これは世界で「たった1時間で生産される鉄」よりも少ない量だ。とっても希少価値が高いのだ。ゴールドは通貨としての価値の他にも鉄などの金属としての価値がある。顔を引き上げるリフトアップの糸はゴールドだし、宇宙服のヘルメットの素材の一部もゴールドだ。
しかもそんな貴重な貴金属を金箔として「食べる」こともあり(なぜ食う!!?)・・・希少価値は高まるばかり。
ちなみにビットコインもこのゴールドの価値に倣って、埋蔵量(世界に流通できるビットコインの枚数)を制限するようプログラムされている。埋もれているビットコインを発掘することを「マイニング」というが、これは金の「発掘」
2. S&P500の対ゴールド価格比はここ数年下落
チャートを見れば一目瞭然だ。
まずみなさんお馴染みのS&P500のチャート。どこから区切るかは難しいところもあるが、キリよく2000年から持ってきた。リーマンショックやコロナショックを乗り越えて右肩上がりの「強いアメリカ」を示している。
一方これを、ゴールドの価格に対するS&P500の割合(レシオチャート)で見てみると全然違って見える。
Geminiに解説をお願いすると以下の通りだった。
この「SPX/GOLD」チャートは、単なる株価チャートよりも「お金の真の価値」をあぶり出してくれます。
- チャートが「右肩上がり」の時 ゴールド(実物資産)よりも株(ペーパーアセット)の成長が強い。リスクオンの状態。
- チャートが「右肩下がり」の時 株価が上がっていても、それ以上にゴールドが上がっている、あるいは株が暴落している。「ドルの価値が薄まって、実物資産に逃げている」状態です。
という感じ。つまりどちらかというと後者の「ドルの価値やペーパーアセット(株とか)よりも、実物資産であるゴールドの価値が高い」ということに近いだろう。
ジムさんはもっとストレートに「ドルの価値が下がっている」と警告している。それと、最近バズっているレイ・ダリオも米ドルの価値下落について警告をしている。偉い人が「ドルはやばいかもよ」「金がいいかもよ」と言ってるってことだ(もちろんその反対の意見もあるから総合して投資判断をしよう)。
僕は米国はそれでも日本に比べて強いだろう、と思っておりジムさんたちに比べて楽観的なのだが、さらにそのドルに対してゴールドの価値が上がっているなら、ますますゴールドを保有する理由は大きいと思っている。少なくとも日本円よりもゴールドかなと。
3. 「黄金の国ジパング」と言われるくらいゴールドが豊富だった日本。今はほとんど取れない
昔はたくさんのゴールドがあった。中尊寺金色堂。大判小判。など金でできたものがたくさんあった。東大寺の大仏も昔は146kgもの金で覆われていた(2026.2.2時点の価値で約39億円相当の価値)。本当にたくさんのゴールドが取れていた。しかし昔の日本人は海外の金相場について無知だったため、かなり安い条件でゴールドを大量に輸出してしまった。専門家はこれをゴールドの輸出ではなく「流出」だと指摘している。という感じで日本人にとっては「取り戻したい」「エモい」貴金属でもある。
などなど、調べれば調べるほど、ゴールドを持つ理由が増えてくるw
「投資」に向き合うスタンス
ゴールドに限らず、株や不動産などでも、「投資」と名のつくものの値動きについて考える時には、大きく2種類の見方がある。
・価値の動きによるものなのか
・感情の動きなのか
価値の動き
本来投資というのは価値のあるもの、価値が上がっていくものにお金を投じる行為だ。だから価格が下がった時には、その投資対象の本質的な価値が下がってしまったのかどうかを見極めたい。もし本質的な価値が下がっていないにも関わらず価格だけが下がっていたら、それは割引セールのようなものだ。例えば街の靴屋が店舗移転のために在庫を割引セールするなら、それは価値以外の理由で価格が下がっているということになり、単純にお買い得ということになる。住宅街の土地付き一戸建てが相場より安く売られているのが、相続した人が早く手放して現金にしたいという理由なら、それも価値以外の理由で安く売られているということだ。これが、靴が片方しかないから割引とか、土地付き一戸建ての中で何か事件が起きたとか、そういう場合は「価値」が下がっていることによる値段の下げということになる。
価値を中心に投資判断を行うことが「ファンダメンタルズ」であり、本来の意味での「投資(investing)」ということになる。
ゴールドに関しては、ジムさんは「ファンダメンタルズは変わっていない」と評価していて、これはつまり店舗移転の割引セールと同様であることが考えられる。だから安心して買える。
感情の動き
次に感情の動きだ。株でもゴールドでも、市場が空いている時間は常に価格が動いている。これは投資家の感情によるものだ。少しでも安く買いたい、高く売りたい。損が大きくならないよう早く損切りたい、なんかみんなが買ってて上がってるから買いたい。急落したから売りたい。などなど。あとはプロの場合は投資家や上司から怒られないようにしないといけないというのもあるので、何かリスクがあったらとりあえず売る()とか、ルール的に売るとかだ。
株(つまり企業)の本質的な価値そのものが刻一刻と変わったり、ゴールドの本質的な価値そのものが秒単位で変わったりすることはないので、価格の動きは投資家の感情や思惑だ。
この、値動きを中心に投資判断を行うことが「テクニカル」であり、本来は「投資(investing)」とは別の、「トレード(trading)」または「投機(speculating)」だ。
通常はこの価値と感情はミックスだ。それによって価格が決まる。お金を儲けるという目的で考えると、どちらを見るのも正解だ。ベストは「価値のあるものを安い価格で買う」ということだろう。
価値があるものは基本的にはいつでも「買い」のスタンスだし今日より5年後10年後の方が価値が高いと思うなら、別にいつ買ってもいいんだけど、どうせ買うなら少しでも安く買いたいよね。ファンダメンタルズに変更のない価格の下落は、いい買いのタイミングなのではということだ。
ゴールドに投資する方法
1. ゴールド現物
まずはゴールド現物への投資。いわゆる映画とかで悪い人が持ってるやつだ(イメージ)。金の延べ棒。金地金(きんじがね)とも言う。純金(24金)はピカピカしていて、見た目よりもずっしり重い。50gの金地金は持ってみると50gくらいあるんじゃないかと思うくらい重い(当たり前)。「延べ棒」みたいなでかいのはなかなか個人じゃ買えないが、数gから100gくらいならなんとか。
今日(2026.2.2)の田中貴金属の金価格は朝9:30の時点で26,712円。14:00の時点ではさらに下がって26,057円。直近の最高値は1/29の29,815円だそうだ。それと比べると12.6%も安くなっている。こういう貴金属業者で金現物を買うことができる。
ちなみに24金は24Kと書く。他の金属が混ざっていないものだ。Kの読み方は「カラット」。ダイヤモンドの大きさを表すカラットとたまたま同じなんだがそっちの表記はct(carat)だ。
余談だが、世界最大のダイヤモンド販売会社「デビアス」の創業者は、ダイヤモンドを売って儲けた金で「ゴールドや金山」を買っていた。今や世界の金鉱山の4分の1はこの創業者一家に保有されているほど。ダイヤモンドよりもゴールドの方に価値を感じたんだろうか。
アクセサリーとしても金は人気だが、日本人の肌の色に合うのは18Kと言われている。もちろん24Kでもいい。溶かして金だけを取り出して売ることができるので、金のアクセサリーを買いたい時は「資産保全にもいいから」と自分を納得させる材料にもなる。ただ、加工されているアクセサリーは、ブランド代、デザイン&加工代が大幅に上乗せされているため地金を買うより割高になることに注意。
2. 投資信託
証券会社には金の価格に連動する投資信託がいくつかある。現物の金はやはり保管場所に困るというのがあるため、投資信託で持つのが手軽。売却も簡単だ。NISA口座でも買える。1円単位で買えるので少ない投資資金から始めたいとか、NISA枠の端数を埋めたいとかもできる。コツコツ積立したいなら100円から可能だとかなら有効だ。
3. 金ETF
米国に上場されている金価格に連動するETFを買うこともできる。投資信託で買うとわずかだが信託報酬(預けておくだけでかかる手数料)が取られるがETFにはそれがないし、市場が空いている時間ならリアルタイムで売買できる。ただ1単位が今(2026.2.2)445ドルくらいなので、日本円で7万円弱が1単位だ。その単位で売買するなら金ETFもあり。NISA口座の成長枠でも買える。
まとめ 資産の10%ゴールドを持とう
価値あるものならいつ買ってもいいんだけど、流石に10%も下がってるなら今買いたいな・・・ってことで僕は買い増しした。この先さらに短期的に下がることはあるかも知れないけど、またその時は買い増すだけ。もちろん僕も金だけに投資してるってだけでなく、株や不動産、債券や暗号資産、などなども目的別に色々と持っている。それぞれの投資対象について知識を持っていたら、今回のように急に出てくるチャンスを素早く拾える。
どれくらいゴールドに投資するのがいい?というジムさんは、「買えるうちにゴールドを手に入れること。ただし、多すぎてはいけない。流動資産のうち10%をゴールドに割り当て、安全な場所に保有しよう」と言っている。
株や現金などの流動資産のうちの10%だから、思ったより多い?少ない?どう思った?
投資成功の鍵は「待つ」こと
「これは価値がある」
「下がったり買うチャンスが来たら買おう」
と「待ち」でいられると、情報やお金に振り回されることなく投資を人生に活用できて、そして自分のやりたいことや仕事に集中できるようになる。と思います。
もぜひ読んでみて。Amazonベストセラーになってるよ。
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