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ファストファッションブームの競争に敗れ、2019年に日本市場から完全に撤退した米ファッションブランド「FOREVER 21」。その再上陸に手を挙げたのが大手アパレルのアダストリアだ。同社は23年2月の日本再上陸に向け、日本市場に合わせて商品を改革。ターゲット層を20代前半の新規顧客に絞ることで、売り上げを急増させた。一度決めた戦略に固執しないことが成功の鍵だ。
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「日本市場でのマーケティングは難しかった」
米国発のアパレルブランド「FOREVER 21(フォーエバートゥエンティーワン)」の関係者が漏らした本音だ。
FOREVER 21は米カリフォルニア州ロサンゼルス発のファッションブランドで、トレンドを意識した洋服や雑貨を数百円から提供。特に当時のミレニアル世代(1980年から90年半ば生まれ)を中心にコストパフォーマンスの高さで人気を得た。
日本国内には2009年4月に上陸。1号店となった原宿店の開店初日には約2000人が長蛇の列をつくった。「ZARA」や「H&M」などと並び、ファストファッション市場を築き上げたブランドの一つだ。
だが、競争激化やデジタル化の波に乗り切れず、業績は低迷。「大量生産・大量廃棄」というファストファッション特有のビジネスモデルが裏目に出て、過剰在庫を抱えることになった。
- 19年10月に日本から完全撤退
- アダストリアが再生請負人に指名された理由
- 課題は「業績不振での撤退」という悪印象
- ロゴやブランドカラーは変更できない制限
- 店舗も小型の日本流へ改革
- 復活直後の販売状況は期待外れ
- 知名度を生かしたコラボ戦略を展開
19年10月に日本から完全撤退
高額な賃料も経営難に拍車をかけ、19年9月には米本社が経営破綻。同年10月末に、国内の14店舗とECサイトを一斉に閉店し、日本市場から完全に撤退した。
実はそのFOREVER 21が、日本市場で復活を遂げている。
ブランド再生の立役者が、大手アパレルメーカーのアダストリアだ。
同社はFOREVER 21の日本再参入に際して、リブランディングを実施。撤退前は、米国企画の輸入商品のみで構成していたが、8割を日本企画、残り2割を米国企画に変えるなど、商品展開も含め、日本市場に合わせて事業を再構築した。その鮮やかな復活劇の舞台裏を見てみよう。
アダストリアが再生請負人に指名された理由
アダストリアに日本市場再生の白羽の矢を立てたのは、20年にFOREVER 21を買収した米投資ファンドのオーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)だ。
アダストリアはマルチブランド・マルチカテゴリーを方針に掲げ、「GLOBAL WORK」「niko and ...(ニコアンド)」など30以上のブランドをゼロから立ち上げて拡大してきた実績がある。ABGはそうした実績から、アダストリアが年代やカテゴリーをまたいで幅広い消費者ニーズを理解していると考え、再生請負人として打診した。
実は、アダストリアも、20代前半向けのブランドが“空白地帯”で、その穴を埋めるのに適したブランドを模索していた。FOREVER 21は、その名の通り「永遠の21歳」がコンセプト。しかも、ブランドの認知度は70%と非常に高い。
20代前半向けのブランドをつくろうと思えば、アダストリアは一から立ち上げることもできたはず。しかし、ブランドをつくった後の認知度を高めるには大きなコストがかかる。
アダストリアのフォーエバー21 倉繁律道営業部長は、「主力ブランドであるニコアンドでさえ、認知度が80%に達するまでに10年以上かかった。FOREVER21は初めから70%の認知度で始められるのが最大の強み。これを使わない手はなかった」と話す。
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