湯けむりフォーラム予算見送りへ 群馬・山本知事「動員否定できぬ」
群馬県主催のイベント「湯けむりフォーラム」について、山本一太知事は29日、県職員による動員指示を否定できない行為があったと発表した。知事は庁議などで「必ず満席にしてほしい」などと繰り返し発言した結果、動員につながったという。「周りがどう反応するか見誤って、強い言葉を使ってしまった。申し訳ない」などと謝罪し、フォーラム事業費は予算計上を見送るという。
湯けむりフォーラムは、山本知事肝いり事業の一つ。著名人の講演や社会課題を議論するプログラムで構成され、知事が就任した後の2020年に始まった。コロナ禍だった1、2回目はオンラインで、3回目の22年からは草津温泉を舞台に毎年12月に開いた。
県の説明では、24年のフォーラム開催前、知事が庁議や協議などの場で繰り返し「(メインセッションを)必ず満席にしてほしい。出来るだけ多くの職員にみてもらいたい」などと言ったという。
県の主管課の管理職約20人でつくるグループチャットで、人数の割り当てとともに「満席は必須」など各課に「協力」を求めるメッセージが発信された。一般職員のグループチャットでも「必ず満席にすること」などの内容が共有された。23年の会場には空席がみられたが、24年は立ち見も出る満員ぶりだったという。
知事は会見で「満員になったら登壇者のモチベーションにつながる。お願いすることはおかしいことではない」「国際会議では満席が当たり前」などと弁明した一方、「知事の指示で、みんながプレッシャーを感じてしまった。職員がどう感じるか、考えが及ばなかった」と語った。
この問題は県議会で取り上げられており、知事は動員を否定していた。知事は「事実と異なることを議会に説明してしまった。予算を引き上げるのが責任の取り方。断腸の思い。申し訳ない」と謝罪した。
県によると、1月末に情報公開請求があり、メールやチャットを含めて調査したところ、動員行為を裏付けるチャットが見つかったという。