知っただけ
「『この私はなに?』――」
「――最初にオオモトから出てから、クルシンデ、モガイテ、旅をしてきたよね」
「『私』は、『私』という誤解のもとでできるさまざまな経験をして――」
「――すべての感情や思考は過ぎていく――」
「知りたかった」
「自分自身を」
「オオモトだけでは、わからないからね→」
「自分は自分を知りたかったんだよね→」
「自分が愛で、『この私』は、自分に還ったら、愛に包まれる」
「もともと包まれてたって知る」
「『この私』が『この私はなに?』と問い、自分に気づかれる」
「気づかれている」
「それを介して、自分は、自分を知る」
「『私』もまた知る」
「『私』が愛であると」
「『私』が自分であると」
「自分は、自分と異なる性質のものを創り出す」
「そのことで、自分を知ることができるからね」
「自分は、自分を知ると、『私』を自分に『取り込む』。さいしょから取り込まれてたんだけど。あるイミでね」
「『私』は自分のなかに還る。さいしょから還っていたんだけど。あるイミでね」
「『他人』の記憶、そして『私という他人』の記憶」
「苦しんでいるのはダレ?」
「『私』『他人』の区分は、区分であって、まぼろし」
「此処が私の居場所だよね」
「『私』はいままでたくさん傷ついた」
「今、あじわってみて、どうだろうね」
「そうだよね。此処に戻りたかったんだよね!」
「このあたたかくおだやかな光の海に」
「恋しくてたまらないよね」
「アナタは生まれて初めて本気で願う。『消えたい』って」
「大丈夫。アナタは既に無数に消えてたんだよ」
「無数にあらわれてたんだよ」
「知っただけ」
「アナタの芯からほどけただけ」
「『このままでいい』」
「『このままでいい』」



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