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衆議院選挙2026
参政党の先沖氏、自閉症巡り根拠欠く発言 専門家は批判「差別意識が根底」

選挙 | 神奈川新聞 | 2026年2月3日(火) 05:00

「自閉症の大きな原因はお母さんと長く接しているかが関わっているという研究結果もある」と発言した参政・先沖氏=27日、橋本駅前

 衆院選に神奈川14区から出馬している参政党新人の先沖仁志氏(49)が公示日の1月27日、相模原市緑区で行った第一声で「(子どもの)自閉症の原因はお母さんが長く接しているかが関わっているという研究結果がある」と述べ、自閉症の原因が母親の育て方にあると捉えられる発言をした。原因は研究上、確立されておらず、専門家は「全く根拠がない。差別意識が根底に透けて見える」と批判。緑区では「津久井やまゆり園事件」が起きており、共生を目指す地域に差別を持ち込み、根拠のない情報を流したことにも非難の声が上がる。

 発言について、児童精神科医の内山登紀夫さんは「自閉症の要因は確立していない。全くの見当外れ」と一蹴する。

 内山さんによると、かつて親に原因があるとされたが、遅くとも1980年代には完全に否定された。脳の機能障害と捉えられ、支援や代弁する親の役割が重視されるようになった。自閉症の人が増えているのは診断基準が広くなるなどした結果という。

 発言は歴史的経緯を無視し、半世紀近く前の俗説を持ち出したことになる。日本自閉症協会はホームページ(HP)で「自閉症の原因は親の育て方や愛情不足ではない」と明示。内山さんは「近年は『多様性』の観点から考えるようになっている」と説明する。

 ただ、親の育て方が原因と誤解される風潮は根強い。知識が豊富にある一方で人との関わりが苦手など、多様な特徴も広く理解されているとは言えない。発言を機に自閉症が否定的に受け止められる恐れもあり、内山さんは「差別助長につながる」ととがめる。

「あまりにも無知」、保護者はあきれ

 自閉症の子の保護者はどう受け止めるのか。「あまりにも無知」。保護者らでつくる「県自閉症協会」副会長の上杉桂子さんはあきれる。30代の次男が自閉症だ。「自閉症の人は世の中にいない方がいいという差別に基づく発言だ」と批判。選挙を通じて誤った見方が広がるのを憂慮する。

 緑区にある県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」では2016年、入所者19人が殺され、職員2人を含む26人が重軽傷を負う事件が起きた。「障害者は社会からいなくなった方がいい」と差別意識を膨らませた元職員による犯行だった。上杉さんは「先沖氏の発言は事件と地続き。共生社会に向けて誰もが生きる権利を保障され、その人らしく生きていける環境を整えていくことこそ必要なのに、逆行している」と怒りをあらわにする。

後天性発達障害は「極めて例外的」

「行き過ぎた『母子分離政策』に反対している」と主張する先沖氏=1月27日、橋本駅前

 「DPI女性障害者ネットワーク」代表の藤原久美子さんも「『障害児は産まれるべきでない』との考えが前提になっている。優生思想そのもの」と苦言を呈す。悪質さは他にもある。「『子どもに障害があるのは母親のせい』と言わんばかり。障害者、女性に対する二重の偏見に満ちている」と感じる。「母親の体に問題があるから」「母親のしつけが悪いから」など根拠のない差別的言説は過去にも繰り返され、女性たちを苦しめてきたという。

 藤原さんは「障害のある女性は『子どもを産み育てるべきでない』『子育てできない』という考えが社会に根強く残っている。そのことが障害者の育児に関する法制度の不備につながり、より困難な状況に置かれることが問題だ」と憤る。

 法学者(ジェンダー法)の谷口真由美さんは「虚偽の発言を公共の場やインターネット上で延々と流すことは非常に問題」と指摘する。「本来、政策の議論はエビデンス(根拠)を基に行うもの。なぜなら、事実や根拠なしに政策も法律も作れないからだ」と説明。「感情に訴えて大衆扇動するのは政治家がすべきことではない」と断じた。

 先沖氏は神奈川新聞社の取材に「日本自閉症協会(の研究)などを参考にして発言した」と回答。「差別を助長するつもりは毛頭ない。後天性の発達障害は原因が研究者の間でははっきりと分かっていないことが多く、デジタル機器の長時間使用、母子のコミュニケーション不足などの可能性があるそうだ」とした上で「『研究者の間では』と言わなければならないところを、『研究結果もある』と誤解を与える発言をしてしまい、この点おわびして訂正する」と答えた。

 これに対し、内山さんは「協会のHPにそのような記載はない」と反論。「発達障害は先天性で、『後天性の発達障害』はあったとしても極めて例外的」と述べた。

【先沖仁志候補の第一声の一部】

 私たちは「母子分離政策」、今、働く女性の推進会議、そういったものがございますけれども、今までとにかく働く女性を支援しよう、政府が進めてきた結果、結局共働きじゃないと暮らしていけない世の中になってしまった。しかしながら私たち参政党はこの行き過ぎた「母子分離政策」というものに、大きく大きく反対の声を上げている唯一の政党です。

 今、日本でもそうです。世界中でも自閉症の子どもたちも増えている。これ、大きな原因が小さい頃、0歳から3歳までに、お母さん、いかに長く接しているか、これが関わっているんだという研究結果もあるんです。だからこそ、私たち参政党はもうちっちゃなうち、新生児、0歳から3歳までのうちにとにかくお母さんと一緒にいる時間を増やしていく。そのために0歳から15歳までの子ども1人当たり毎月10万円配ります。そしてお母さんが安心して仕事を休んで子育てに専念できる、そういった状況をつくります。ぜひともですね、この行き過ぎた「母子分離政策」、これを変えていきましょう。

 もちろん、働きたい女性はどんどん働いていいんですよ。じゃなくて、世の中には本当は子どもと一緒にいたいんだ、でも働かないと家計が苦しいからパートに出ている、こんなお母さんもいっぱいいるんです。こういった方々を支援していかなければいけません。

 皆さんもね、特に子育て世代の皆さん、分かるでしょ。あの生まれたての赤ちゃん、あの子たちがちょっと泣くだけで、ちょっと笑うだけで、ちょっとあくびするだけで、ちょっと手を動かすだけで、めちゃくちゃいとおしいじゃないですか。これ、決して子どもたちを守るためのものですけれども、私たち人間というものは、こういったかわいい赤ちゃん、かわいい赤ちゃんと接することで、お母さんも育つんですよ。女性の方がね、肉体的に妊娠して、おなかが大きくなって出産するからお母さんになるんじゃないんです。生まれたての赤ちゃんとずっと接して、おっぱいをあげて、その笑顔を見て、心が温かくなっていとおしくなってっていうところで、やっと母親の気持ちが育って母親になっていくわけですよ。もちろんお父さんもそうです。

 だからこそですね、赤ちゃんが親を育てるんです。赤ちゃんが親を育てるんです。僕も中学生の息子、そして今妻のおなかにはもう間もなく生まれてくる小さな命もあります。だからこそですね、私自身は本当に自分の子たち、そしてこれから生まれてくる第2子、男の子なんですけれども、この子の未来のために、今こうして立ち上がらせていただいております。

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