中東からユーラシアへ…文学フリマ東京で「食×文化」の横丁散策を楽しんで
11月23日、東京ビッグサイトで開催される〈文学フリマ東京41〉は、3,862ブースという、文学フリマ史上過去最多の出店数が見込まれている。この大海原のような会場で、おもしろい「連なり」があることに気づいた。
カフェバグダッドと比呂啓さんの共同ブース〈H-71〜72〉のお隣さんに、イラン、アラブ、メソポタミア、ユーラシアといった地域をフォローするブースが横一列にそろっていた。「これは……中東横丁と呼ぶしかない」。
「イラン文化同好会ミーヌー」さんとは、あらかじめ相談してブースを隣接させようと文フリ事務局に申請していた。だが、ほかのブースについては、近所になるとはまったく知らなかった。文学フリマ事務局が気をつかけてくださったのだろうか。広大な「市場」の片隅に、異文化の風がふっと抜けるような一帯。各ブースを紹介する。
● H-69〜70 音食紀行
食から歴史と文化を読み解く「音食紀行」。主宰の遠藤雅司さんの商業出版本『古代メソポタミア飯』(大和書房)は、楔形文字のレシピをもとに、古代の料理を現代向けに再現した意欲作。神々に捧げた羊の香草焼きや、王が食べた豆のリゾットなど、4千年前の食卓がふっと立ち上がる内容で、『ギルガメシュ叙事詩』の食の描写も読み解く歴史エッセイでもある。
“味で歴史を旅する”音食紀行さんらしさが凝縮された一冊。
https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/H/69
● H-71〜72 カフェバグダッドと比呂啓
2年ぶりに大幅改訂した「日本で食べられる中東料理ガイドブック」の第2版は、この日が初売りとなる。
https://note.com/cafebaghdad/n/n2731a14645ad
このほか、カフェバグダッドの既刊ZINEと、移民食文化を追いかける比呂啓さんの「パキスタン本」などが並ぶ。中東の人々の日常が見えてくるような作品を手に取っていただけると、とてもうれしい。
https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/H/71
■ H-73〜74 イラン文化同好会ミーヌー
イラン/ペルシアの文学・文化を“等身大”で紹介する団体。今回、文学フリマデビューになる。雑誌『ミーヌーナーメ(ミーヌーからの便り)』は、詩の国イランの素顔に光を当てる、日本語とペルシャ語の2か国で書かれたZINE。ペルシア文学初心者でも取っつきやすいものに仕上がったようだ。
https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/H/73
■ H-75 アラビア語オンライン × ハープ書店
アラビア語とエジプト文化を扱うタッグ出店。
「アラビアのリズムのかけらを集めた本」を刊行予定で、読んでいるとアラブの太鼓がどこかで鳴り出すような、身体性を帯びた作品なのだろうか。
語学に興味のある方はもちろん、音楽好きにも刺さりそうだ。
https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/H/75
■ H-76 ユーラシア研究会 OBOG
ユーラシア圏の文化・歴史・社会を扱う研究会のOBとOGの出店らしい。中東を抜けた風がそのまま草原へ吹き抜けていくような配置。中央アジアの手触りを感じたい方にはぜひ立ち寄ってもらいたいブース。
https://c.bunfree.net/c/tokyo41/1F/H/76
■ なぜこの並びが面白いのか
約4,000近いブースがひしめく大規模イベントで、たまたま H-69〜76 にだけ「中東、イラン、アラブ、ユーラシア」という文化の連続線が走っている。
ほぼ、偶然の並びだが、だからこそ“横丁”のように濃密な雰囲気が生まれそうだ。文学と研究、旅と詩、食と語学が自然な形で隣り合う──この横丁感は、文学フリマという“混ざり合い”の場だからこそ成立する特別な光景かもしれない。
4000近いブースがひしめく大海原の中で、中東の風が吹く一帯、
“中東横丁”に、どうぞお立ち寄りください。
↓公式サイト↓
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