日本と台湾に祭神となった警察官がいた 2人の意外な共通点

増田敬太郎巡査の木製の像が安置された増田神社での例大祭=佐賀県唐津市で2022年7月24日、西脇真一撮影
増田敬太郎巡査の木製の像が安置された増田神社での例大祭=佐賀県唐津市で2022年7月24日、西脇真一撮影

 佐賀県唐津市肥前町の高串地区にある増田神社は、日本で唯一の警察官を祭神とする神社だ。一方、台湾南部・嘉義県にも日本統治時代の警察官を祭る霊廟(れいびょう)があり、現在も祭神として信仰を集めている。100年以上前に生きた2人の巡査がなぜ日台で祭られているのか。二つの社を訪ねると、世界で猛威をふるった感染症など、世相につながる共通点が見えてきた。【西脇真一、嘉義(台湾南部)で岡村崇】

佐賀の祭神、増田敬太郎巡査

 佐賀市から車で約2時間。イカ漁などが盛んな高串漁港を見下ろす小山の上に増田神社はあった。参道には平成時代の石灯籠(どうろう)も並び、地元で長く親しまれていることが分かる。

 この地で明治時代に活動した増田敬太郎巡査(1869~1895年)は、今の熊本県菊池市泗水(しすい)町出身。佐賀県警察史や区で作った冊子「増田敬太郎物語」などによると、東京に遊学し、法律、鉱山学、英語、速記術を学ぶなど才気あふれる人だったらしい。開拓団を率いて北海道に渡るも病になり帰郷。地元で養蚕業を興し、長崎で貿易に携わったこともある。豪農の長男だったが、さまざまなことに挑戦し続け、家督は弟に譲らざるを得なかった。

 そんな時に目にしたのが佐賀県の巡査募…

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