千葉県の熊谷俊人知事が1日、自身のフェイスブックを更新。高市早苗首相の円安をめぐる「ホクホク」発言などに苦言を呈した。

高市首相は1月31日、川崎市で行われた衆院選(2月8日投開票)の演説会で、円安が進んでいることをめぐり「『外為特会』の運用が(円安で)今、ホクホクの状態だ」と発言した。外為特会は「外国為替資金特別会計」のこと。高市氏は「為替が高くなったことはいいのか悪いのか。円高がいいのか、円安がいいのか」と言及しながら「かつて民主党政権のとき、ドルは70円台の超円高で、日本でものを作って輸出しても売れないから、日本の企業は海外にどんどん出ていった。それで失業率もすごく高かった。それがいいのか」と主張。自身が訴える「責任ある経済財政」のもとで円安が進んでおり、物価上昇やインフレにつながるとの指摘もあるが、首相は「いま、円安だから悪いといわれるが、輸出産業には大きなチャンス」とした上で、「外為特会というのがあるが、これの運用が今、ホクホクの状態」と話した。「円高がいいのか、円安がいいのか、総理が口にするようなことではないが」と断りつつ「為替が変動しても強い日本の経済構造をつくりたい。だから国内投資をもっと増やしたい」と主張した。これらの発言が物議をよんでいる。

熊谷氏は「日経新聞が昨日の高市総理の演説を無料で全文掲載。日経は基本有料なので、全文を無料で掲載したことに無言のメッセージを感じます」と切り出し、今回の発言と主張が酷似しているとして、一部の経済学者の実名をあげつつ「世界3位or4位の経済大国の首相として、金融関係者から相手にされないような主張を信じるのは止めて欲しいと切に願います」と厳しく指摘した。

そして「財政方針は首相の考え次第ですし、リフレ派でも一定の評価をされている専門家はいます。私は高市総理の財政・金融政策とは意見が異なりますが、国民の多くが高市総理を支持している以上、民主主義としては高市総理の方針で行き、国民はその先にある世界で生きるべきなのだろうと理解しています。高市総理の大きな方向性は変えなくとも、『誰の話を信用するべきか』、総理として聞くべき相手を間違えないで欲しいと思っています」と続けた。

また「これで野党に追い風が吹かないのは、主要野党の財政・金融政策も課題があるからです(ジャパンファンドとか)。SNSで政治について議論する群に影響を受け過ぎず、国民から負託を受けた者として専門知識に基づく政策決定を基本として欲しいと思います」と野党にも注文を付けた。

その上で「SNSの世論は気まぐれで、その時その時にコンテンツとして消費しているだけです。SNSで一世を風靡し、その人たちがもてはやした政治家も、気に入らなければ、もしくはなんとなく流れができれば、打ち捨てられるだけです。もちろん、SNSも含めて世論は重要です。どのようにそうした世論に呼びかけるか、どう演出するかは大事ですが、根本的な魂や主義主張まで、うつろい易い『政治コンテンツ』消費者に寄りすぎてはいけません」と述べた。