ナイトスクープが「小6ヤングケアラー」過剰演出で大炎上!テレビ局が「ヤラセ」に手を染めるウラ事情
「家事育児を押し付けられた小学生を救え!」 。『探偵!ナイトスクープ』の放送後、SNSでは両親への“正義の制裁”が吹き荒れました。しかし、全ては番組側が仕組んだ「ヤラセ演出」だったことが発覚。なぜ人気長寿番組は、一歩間違えば出演者を死に追いやる危険な演出に手を染めたのか? 「テラハ問題」の悲劇から何も学ばないテレビ業界の構造的欠陥と、視聴率のために「架空の社会問題」さえ報道してしまうメディアの裏事情を暴きます。(ノンフィクションライター 窪田順生) ● ヤングケアラー問題に急展開 番組が公表した驚愕の事実 「ヤングケアラーだ! こんな両親に親になる資格はない」 「通報すべきだ、児童相談所はすぐに保護に動け!」 なんて感じで、「正義のリンチ」に酔いしれていた人たちは己の思慮の浅さに今頃、耳まで真っ赤になっているのではないか。 きっかけは人気番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)で「小学6年生の長男ばかりが家事・育児をしている広島の8人家族」が取り上げられたことだった。これを観た視聴者の怒りが爆発、長男に「児童労働」を強いていた両親にSNS上で批判・誹謗中傷が殺到したのである。 さらに政治家と行政も動いた。広島選出の前衆議院議員である自民党の小林史明氏がSNSでこの「ヤングケアラー問題」を取り上げて、「行政機関と共有し、教育委員会含め丁寧に対応していただくことになりました」と投稿。SNSでも「行政が介入してくれるなら」と安堵の声が広がった。 ……と話がここで終われば「人気番組とSNSの力でかわいそうなヤングケアラーを虐待両親から救出成功!」という美談だが、実はまだ続きがある。番組公式サイトがすべてを「ちゃぶ台返し」にするような驚愕の事実を公表したのだ。
結論から先に言うと、この8人家族は「小学6年生の長男ばかりが家事・育児をしている」という事実はなく、視聴者に対して長男がヤングケアラーのような「誤解」を与えるような「演出」をしてしまったというのである。 例えば、VTR内で両親は、6人の子ども全員を残して仕事に出ているがこれは「家事や育児の大変さを強調する」という「演出」であって、実際の一家では、父親が基本的に家にいて家事・育児を担当しているという。 また、VTRの最後、一家をレポートしていたお笑い芸人が家を去る際にドアを閉めると、母親が長男の名前を呼んで「米炊いて、7合」という声が聞こえるシーンがあった。 これが視聴者の「なんて母親だ」という怒りに火をつけたが、これも「非日常から日常に戻る合図」という目的での「演出」で、後から付け足した声だという。 さらに、この企画の根本的なところも「演出」だったこともわかった。 同番組は視聴者からの「依頼」を受けて、「探偵」であるタレントが調査や問題解決をするというもので、この企画も長男からのこんな依頼が発端である。 「正直、長男やるの疲れました。生まれてから長男しかやったことがないので一日だけでもいいので次男になりたいです。探偵さん、ぼくの代わりに長男やってくれませんか?」 小学6年生の男の子が「疲れた」と弱音を吐くなんて異常事態である。ここまで精神的に追い込んで、家事・育児を強いるなど間違いなく「児童虐待」だが、実はこれも「演出」である。 長男が実際に番組に送った依頼文は「家族8人みんなで家事や育児を協力しあって頑張っているが、他の兄弟よりも僕が一番頑張っている。他の家族の子供と比べてどうなのか調査して欲しい」――。疲れたとも、自分だけが負担が重いなどとはどこにも訴えていない。