「大都市の天津市では近代的な地下鉄がありますが、通勤する中国人たちに『一番許せない地下鉄マナー』を調査したところ、1位が唾を吐くことで、2位が子どもにホームや車内で排便させること、だったんです。喫煙とか列に並ばないこと、座席に横たわることなどよりも排便のほうが上というのは、我々現地の人間にとっても衝撃的な結果でした。そもそも、排便することが回答にある時点で衝撃的なことです。
さらに、『礼儀正しいマナー』についてのアンケートでも、1位は高齢者や障害者に席を譲ることだったんですが、4位に子どもに排便させないこと、という回答があったので、排便させる親がまだ多いことを示しています。本当に恥ずべき習慣です」
これで分かるのは、中国社会でも社会問題になっているということだ。中国人の間でも「迷惑だ」という認識が共有されている。
実際、中国内では、現在も「大便禁止」のステッカーが普通に売られており、「人は犬とは違います」なんて当たり前の文言が記載されているものもある。
前出記者によると、「公共の場所での排泄が、個人の問題なのか、それとも社会問題なのか中国でも論争になっている」という。
「公衆トイレが少ないのが原因だとSNSで主張した母親に対して賛否両論があって、何が原因かの議論が巻き起こっています。擁護派は、一般的な衛生感覚があっても、ときに路上で生理的欲求を満たさなければならない場合もある、とか、子どもたちは我慢できないときがあるしパンツを脱がずに中で漏らすのはそれはそれで衛生的ではない、という反論がありました」
世界最高にきれいな公衆トイレを持つ日本でも、いまだ立ち小便をする大人がいるのは事実で、たしかに衛生教育だけの問題ではないところはあるが、さすがに中国人の路上排便のニュースは多すぎる。それがなくなるのに、あと何年かかるのか。
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