同郷が集まった福清人コミュニティまでできている
このように、川口市内に、福清市や福建省出身者の強固なコミュニティがすでに出来上がっているということだけでも驚きだが、前述の女性によると、彼らを中心としたウィーチャットのグループを作り、中国の淘宝(タオバオ=ネットショッピングサイト)で商品を注文し、重さ20キロになったら一括して日本に配送してもらうサービスを利用しているという。
「中国の商品の中には、日本より安くていいものがありますが、いくら安くても、一人で買えば高くついてしまいます。でも、ウィーチャットのグループ(500人)で一括購入すれば安く手に入ります。私はスマホの保護フィルムとか、友人にプレゼントするネーム入りのペンとか、自宅の表札などをこのグループを利用して注文しました。
支払いはウィーチャットペイやアリペイで、各自が直接中国のサイトに支払い、商品は川口市内の代表者の家にまとめて届くシステム。届いたらグループ内に通知が来るので、都合のいいときに取りに行くんです。その代表者も福建省の人。大勢の購入者で送料を負担するので、とても便利でお得なシステムですよ」
在日中国人は、住んでいる地域ごと、仲良しグループごとなどでSNSグループを作り、そこで野菜や肉、中華総菜、雑貨などを売買しているが、川口市にはこういうグループもあるのか、と私は驚かされた。
今や池袋や上野、新宿などの大きな町だけでなく、東京近郊のあちこちに中国人コミュニティができているが、それは単に「中国人」というだけでなく「福建省人」や、もっと細分化された「福清人」というコミュニティもできるまでになっている、ということが、これらの話からわかる。