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中国政府、日本への渡航自粛の口実探しに躍起。地震、交通事故、上野の4億円強奪まで…… #エキスパートトピ

経済ジャーナリスト/法政大学MBA兼任教員
提供:アフロ

春節(旧正月)の大型連休を控え、中国政府と中国駐日本国大使館が日本への渡航自粛呼びかけを繰り返しています。

高市早苗首相の台湾有事を巡る発言後の関係悪化が背景にありますが、渡航自粛呼びかけの理由としては日中関係ではなく、日本で地震が起きたり、中国人が被害に遭う事件・事故が発生する度に「日本の治安悪化」を主張しています。

ココがポイント

新宿区で自動車が歩行者をはねる事件が発生し、中国国民2名が重傷(中略)例を挙げ(中国)日本への渡航を控えるよう呼びかけ
出典:浦上早苗 2026/1/4(日)

日本で、中国人を対象とした犯罪が多発しているほか、一部の地域で地震が相次ぎ、負傷者が出ているなどと説明
出典:FNNプライムオンライン(フジテレビ系) 2026/1/26(月)

国民に対して改めて日本への渡航自粛を呼びかけた。中国籍の男性が(中略)4億円以上が入ったスーツケースを奪われた事件を受け
出典:読売新聞オンライン 2026/1/30(金)

富士山で転倒するなどしてケガをして、その後、警察と消防によって救助された中国籍の男性が、自らの登山経験について「未熟
出典:テレビ静岡NEWS 2026/1/26(月)

エキスパートの補足・見解

中国政府は大使館の公式サイトやSNSを通じて、日本への渡航自粛を再三呼び掛けています。日本のインバウンドに打撃を与えることを目的にした経済威圧であるのは明らかですが、表向きは「治安の悪化」「安全面の問題」を挙げ、災害発生や中国人が被害に遭ったタイミングで呼びかけています。

一方で、中国籍の男性が富士山を登山し、けがをして救助された件については、“スルー”しています。冬季で登山道が閉鎖されていくことを知っていたにもかかわらず、登山計画書も提出せずに強行突破したことから、本人が責任を問われる可能性が高いからでしょう。

上野で中国籍の男性らが4億円以上が入ったスーツケースを奪われた事件も、「渡航自粛を呼びかける口実になるだろう」と思っていましたが、呼びかけが出た後に、関連している可能性がある他の事件が明らかになったり、多くの疑問点が出てきました。

大使館の“拙速”な呼びかけから、日本に圧力をかけようと躍起になっていることが伺えます。

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ありがとうございます。
経済ジャーナリスト/法政大学MBA兼任教員

早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社記者、中国・大連に国費博士留学、少数民族向けの大学講師を経て現職。主な分野は中国新興企業、価値観・時代の変容と経済活動、マス向けコミュニケーション。 近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房)『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。 世界一周一人旅の記録をnoteに執筆中

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