全身麻酔で、目を覚まさないかも
我がFRaU web編集部員のNさんは、昨年結婚し、夫が飼っていた猫のマロンちゃんとも同居するようになった。マロンちゃんは18年前にお寺の境内に捨てられていた3匹の猫のうちの1匹で、Nさんの夫のご家族が3匹全部を引き取って育て、2匹は数年前に亡くなったという。
Nさんは結婚当初、夫から「猫は環境の変化が大きなストレスになる」と口が酸っぱくなるほど言われていた。一緒に住み始めた時も、マロンちゃんが一日の大半を過ごすリビングスペースには極力新しい家具などを持ち込まず、自分の家具はマロンちゃんがほとんど出入りしない部屋に詰め込み、できるだけ環境の変化を感じなくてすむように気をつけた。
おかげでNさんと初めて会った時も、マロンちゃんは「隠れることもなく、意外と穏やか」で、Nさんが一緒に住むようになった際も、大きな変化はなかったという。
そのマロンちゃんも今年18歳を過ぎ、ただ昨年から、鳴いたり、吐いたりが頻繁に見られるようになり、また、「日によって、そわそわした様子で鳴きながら私の様子を見にきたり、別の部屋から鳴いて呼んだり。ごはんやトイレなどの理由がないのに、明け方などに頻繁に鳴く時もある」(Nさん)という。
「もうおばあちゃんだし、腎臓が悪くなってきているんだろう」と言う夫と動物病院に連れて行くと、先生からは「この年齢で全身麻酔をするとそのまま目を覚まさないかもしれない」と言われ、見守ることしかできない。腎臓ケアの療養食に切り替えてみたものの、食べないこともあり、Nさんはどうしてあげたらよいか悩んでいる。
東京大学、および大学院で獣医学を学び、在学中にカリフォルニア大学デービス校付属動物病院にて行動治療学の研究をされた高倉はるか先生の、ペットのお悩み相談に答える連載の後編。
前編「『18歳の高齢猫が急に夜鳴くように』専門家が『今すぐやって』と伝えること」
ではマロンちゃんが急に鳴くようになった原因と、そんなマロンちゃんへの接し方をお聞きした。
はるか先生の答えもまた、まずは病院へというものだった。そのうえで、年老いた動物の治療の選択、判断の基準などについてもお伝えしている。
後編では、通院の際、病院嫌いの猫の抵抗やストレスをどうしたら小さくできるか、病院の雰囲気や、通院に慣れてもらう方法を聞いた。
また病気ではないのに、突然甘えん坊になったかのように鳴き続ける時には、ほかにも驚きの理由があった。以下、はるか先生の言葉でお伝えする。
SHARE
Facebook
X
URLコピー