オイシックス新潟アルビレックスBCが語る、SmartScout導入とデータ活用のリアル
10月12日、SmartScoutは新たに「個人プラン」をリリースしました。
その一方で、オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブでは、今シーズンの春季キャンプ(25年2月)から先行してSmartScoutを導入。プロ球団として、データ活用に大きく舵を切った一年となりました。
なぜ今シーズン、データ活用を強化したのか。
そして、SmartScoutを通じてどのような成果を得たのか。
チームのデータ戦略をリードするアナリスト・島 孝明さんにお話を伺いました。
①プロフィール紹介
チーム基本情報
チーム名:オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ
所属リーグ:2024年より日本野球機構(NPB)イースタン・リーグへ参入
実績:BCリーグ時代にはグランドチャンピオン優勝や地区優勝実績があり、2023年11月にイースタン・リーグ加入が正式決定。2025年のシーズンは「ホームゲーム観客動員数10万人突破」し、イースタン・リーグにおいて観客動員で他球団に並ぶ記録を達成。
【お知らせ📢】
— オイシックス新潟アルビレックスBC【公式】 (@Albi_BC_PR) September 27, 2025
本日の試合で2025年ホームゲーム観客動員数 10万人を突破致しました🎊✨
多くの皆様にご来場頂いた結果でございます!
これからもご来場頂いた皆様に笑顔を届けるため、チーム一丸となり様々な取り組みを進めて参ります🙇♂️🙇♂️#オイシックス新潟アルビレックスBC pic.twitter.com/W4DcebygS7
アナリスト:島孝明さん
・2016年千葉ロッテマリーンズから3巡目指名され、入団。
・プロ在籍中、制球難やイップスに苦しむ期間も経験。
・プロ引退後は、國學院大学に進学。さらに慶應義塾大学大学院に進み、イップスなどの研究に取り組んでいる。
・2025年シーズンよりアナリストとしてオイシックスBCに参画。
記事にもありましたが、今季からオイシックス新潟アルビレックスBCでアナリストとしてやっています。先週の金〜日曜日は新潟に行ってました。
— 島孝明 / TAKAAKI SHIMA (@TakaakiShima) June 24, 2025
チームとしても初めての取り組みでゼロからのスタートですが、研究と両立して頑張っていきます!#オイシックス新潟アルビレックスBC pic.twitter.com/h3l8xvSCkP
②インタビュー
Q1. SmartScout導入の背景を教えてください
島さん
昨シーズン(2024年)はデータが何もない状態で、指導者が感じたことを指導していました。昨今はデータ活用が進んでいることもあり、“球団としてデータを活用する文化を作っていきたい” という想いがあり、この度、SmartScoutを導入することになりました。
Q2. そもそも島さんはデータの重要性をどう考えていますか?
島さん
試合に勝つうえで、データは非常に重要な要素だと思います。
相手チームの情報を把握することも大切ですが、トラッキングデータを通じて“自分自身の状態”を正確に知ることも同じくらい重要です。
相手の情報だけでなく、自分のデータを頭に入れて試合に臨むことは、今の野球では欠かせないことだと感じています。SmartScoutのように客観的に数値で確認できる仕組みは、選手一人ひとりの成長や戦略づくりに大きく役立っています。
また、トラッキングデータは、技術の保存だと私は考えています。
その時、その瞬間 のパフォーマンスを保存することができる、それを振り返ることができる素晴らしい技術だと思います。
加えて、データは蓄積が重要であり、1回だけ計測し、判断するのではなく、普段から計測する習慣が大事だと考えています。
Q3. アナリストである島さんがチームに加入して試合にどう影響しましたか?
島さん
これまでも選手一人ひとりと面談を行っていましたが、データを活用することで違う視点から気づきを与えられるようになったと思います。
例えば、ある野手に対して、コース別のスイングの割合や打率をもとに、低めよりも高めの方が打率が高いことを視覚化し、成績が向上しました。データをもとに思い切って低めを捨てて、高めで勝負できたことが良かったです。今後は、もう少し長打率を上げていきたいので、角度をつける練習をしようと考えています。
また、フォーシームの球速が元々速くなかったある投手に対しては、球種が豊富であることや、球種の割合を視覚化し、調整しました。追い込んだらこの球種、追い込むまではこの球種など、球種の組み立てを整理できたことは良かったと思います。
試合前のミーティングでは、相手投手の傾向は勿論打ち合わせをしますが、試合中も常に情報が共有されています。私自身がベンチに入ることもあるので、リリーフ投手の投球の割合や狙い球はこれだという会話をしています。
※チーム防御率:2024年:4.49(失点650点)→2025年:4.11(失点593点)
Q4. その中でスマスカで計測したデータをどう活かしていますか?
島さん
データの重要性を感じつつも、チーム内に、データ偏重にはなってほしくない という想いや、選手には“感性を磨くこと”も大切にしてほしい という想いがあります。そのため、私たちはSmartScoutを、“考えるきっかけを与えるツール”として使っています。
感性とデータの“バランス”を重視
データを全て伝えるのではなく、どの情報を与え、どの情報をあえて与えないかを意識しています。成績が安定している選手には多くを言わず、調子を崩している選手に対してデータを提示し、そこからアドバイスや気づきを促します。選手にとっても新しい視点や刺激になり、自分のプレーを見直すきっかけになります。
成長する選手の共通点
SmartScoutを活用していると、「自分なりに仮説を立てて考えられる選手」ほど伸びると感じます。例えば、「ボールの変化」や「フォームの違い」、「今の結果の理由」を自分で考え、次にどうトライするかを決める。
そうした“試行回数が多い選手”は、間違いなく成長スピードが速いです。
逆に、言われたことだけをこなすタイプの選手は、成長が止まりやすい傾向があります。
SmartScoutで見えた“気づき”の事例
ある投手の例では、以前から「チェンジアップが武器」と伝えていましたが、勝負所で別の球種を投げてしまい、痛打されることもありましたが、SmartScoutで変化量を可視化することで、その言葉の“根拠”を選手自身が実感できました。
「なぜこの球種が決め球なのか」「なぜ打者が空振りをするのか」をデータで見て納得できたことで、より自信を持って投げられるようになりました。
Q5. 今後の展望をお願いします!
島さん
「来シーズンはより多くチームに帯同する予定のため、選手と頻度高くトラッキングデータの話をしていこうと考えています。この1年間でデータに興味関心がある選手は30%~40%ほどです。決して100%が目標ではありませんが、魅力的にデータの重要性を伝え、パフォーマンス向上に貢献したいと考えています」
≪アナリスト志望の方へ≫
「昨今、非常にデータが大量に増えてきています。重要なのは、いかに取捨選択ができるのかどうかという点です。すべての情報を処理して伝えることは難しい為、選手個々に合わせた提供をする視点が非常に重要です」
≪SmartScoutの導入を迷っている方へ≫
「手軽にデータを計測でき、確認できることが最大の良さです。AIコーチで提示される分析やトレーニングプラン、アクションなどの情報を手にすることができます。アマチュアの選手の皆さんは経験するだけでも考えが変わり、メリットがあると思います。是非この機会に活用してみてください!」
③まとめ
オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブでは、SmartScoutを通じて、“感覚とデータの融合”という新たなステージへと進化を遂げています。数値を頼りにするのではなく、選手一人ひとりの感性や思考力を尊重しながら、データを“考えるきっかけ”として活用している点が印象的でした。
SmartScoutのトラッキングデータは、単なる記録ではなく、「技術を保存し、未来に活かすデータ」。その瞬間の投球や打撃を客観的に可視化することで、選手は自らの強みを理解し、自信を持って次のプレーに臨むことができます。
プロの現場でも、データが“分析のため”から“選手を支えるため”へと変化している今。SmartScoutは、これからも現場の声に寄り添いながら、選手・指導者・アナリストの皆さんが、より良い野球を追求するためのパートナーであり続けます。
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