「スナック」「大衆酒場」「純喫茶」が再ブーム 令和の若者たちが集う理由とは? #エキスパートトピ

山路力也
フードジャーナリスト
令和から昭和へのタイムスリップ。(画像:生成AIにて作成)

 かつて中高年男性の社交場として機能していたスナック、立ち飲みの大衆酒場、そして純喫茶。これらの昭和を象徴するレトロな飲食空間が、令和の今、20代から30代の若者たちを中心に再び脚光を浴びています。

 これは単なる懐古趣味ではなく、若い経営者が老舗スナックや喫茶店を居抜きで継承したり、異業種から参入して昭和レトロの要素と現代的なセンスを融合させたりと、現代の視点で再構築されているのです。

 なぜ令和の時代に若者たちはスナックや大衆酒場に足を運ぶのでしょうか。その理由を考えてみます。

ココがポイント

「ニュースナック」が若者に人気 アフターコロナでZ世代が熱視線
出典:ピンズバNEWS 2025/10/19(日)

スナックと餃子が融合したニューレトロな大人の隠れ家
出典:オズモール 2025/1/20(月)

ストリートカルチャーとワイン酒場のノウハウを、大衆酒場に注入
出典:飲食店ドットコム ジャーナル 2024/5/1(水)

喫茶店の苦境と〝映え〟という活路
出典:livedoor News 2025/12/23(火)

エキスパートの補足・見解

 2016年頃から始まったスナックの再評価は、若者向けの「ニュースナック」という新業態を生み出しました。一見客でも受け入れて会計も明朗会計。アプリなどで予約が出来るなど、アップデートされたスナックは初対面の客同士が気軽に交流できる空間設計も含めて、新たな居場所として人気を集めています。

 数年前からブームになっているのが「ネオ大衆酒場」。1000円程度でベロベロに酔える「せんべろ」をはじめ、安くて美味しく楽しめるイメージの大衆酒場が、物価高の中で消費を抑えたい若者のニーズと合致しています。

 喫茶店分野では「純喫茶ブーム」が加速しています。昭和レトロな内装、クリームソーダやプリンアラモードといった定番メニューは、Z世代にとってまったく新しい非日常体験となっています。またSNSの普及により、レトロで「映える」空間の情報が瞬時に拡散され、若い女性客を中心に純喫茶への来店動機が高まっています。

 コロナ禍を経て、若者たちはリアルな人間関係の重要性を認識しています。効率や便利さだけでは満たされない「人間の温かみ」への渇望が、これらの昭和的空間への回帰を促していると言えるでしょう。

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フードジャーナリスト

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フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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