だが、東大教授が「接待」として利用した事実が、これほどまでに公然と白日の下にさらされた今、世論の風圧はかつてないほど高まっている。「買う側」への処罰が法制化されれば、捜査の対象は店や女性だけでなく、利用客一人ひとりにまで及ぶ。警察が踏み込んだ際、刑事罰を恐れる客の供述によって、これまでの「自由恋愛」という言い逃れは砂上の楼閣のごとく崩れ去る可能性が出てきたのだ。
世界が注視する「北欧モデル」の影
今回の検討において、法務省が海外法制の調査を進めている点も見逃せない。焦点となるのが、スウェーデンなどが導入している「北欧モデル」だ。これは「売る側」は保護し、「買う側」のみを犯罪者として処罰することで、性風俗の需要(マーケット)そのものを根絶やしにするという考え方である。
もし日本がこの方向に舵を切れば、ソープランドは「公認の性風俗」としての地位を完全に失う。客は「潜在的犯罪者」となり、繁華街に堂々と掲げられた看板は、もはや犯罪への誘いへと変質する。東大教授のように「接待の場」として利用することなど、論外の過去となるのだ。