創価学会と公明党の天皇制観
だいたいの流れと「今の立ち位置」は、こんな感じで整理できます。
1. 創価学会の天皇制観
戦前
創価教育学会時代の牧口常三郎・戸田城聖は、「天皇は神ではない」という立場から国家神道・天皇神格化に同調しなかったため、治安維持法違反と不敬罪で投獄されています。ウィキペディア
これは「反天皇」ではなく、特定の宗教観(神聖天皇・国家神道)を国が強制したことへの抵抗と見るのが近いです。
戦後すぐ(戸田城聖の見解)
戸田は、新憲法のもとでの象徴天皇制については肯定的で、「天皇制は壊す必要も、特別に持ち上げる必要もない。新憲法の象徴天皇制に賛成だ」という趣旨の発言をしています。創価大学
要するに
「戦前のような神格化には反対」
「しかし、憲法の枠内での“象徴”としての天皇は認める」
というスタンスです。
池田大作の時代以降
池田氏の主著『人間革命』の中には、「仏法から見て、天皇や天皇制は特別に規定する問題ではない」「日本民族にとって天皇は、そんなに重大な問題ではない」といった趣旨の一節があると紹介されています。ライブドアニュース
ここから見える創価学会の基本線は
天皇を神格化しない(人間平等)
ただし、現行憲法の象徴天皇制を否定する運動もしていない
関心の中心は「主権者である民衆一人ひとりの尊厳」と「平和・人権・民主主義」
という、人間中心の立場です。
まとめると、
「戦前型の天皇神格化には反対だが、戦後憲法の象徴天皇制そのものを敵視しているわけではなく、あくまで“民衆の側”を主語に考える」
というのが創価学会の基本的な考え方だと言えます。
2. 公明党の天皇制への基本スタンス
公明党は、政治の場ではかなりはっきりと「現行憲法の象徴天皇制を前提」とする立場をとっています。
憲法上の位置づけを尊重
公明党の公式文書(「天皇の退位等についての公明党の見解」)では、
憲法1条の「国民主権の下での象徴天皇制」
憲法2条の「歴史的事実に基づく世襲」
を前提として議論すると明記しています。公明党+1
象徴天皇としての役割を評価
被災地お見舞いなど、今上(上皇)陛下の活動を通じて、
「国民と共にある象徴」として大きな役割を果たしていると評価しています。公明党+2公明党+2
「政治からの独立」を重視
憲法4条の「天皇は国政に関する権能を有しない」という規定を重視し、
天皇の政治利用・政治関与を避けることが、象徴天皇制を安定させる条件だという立場です。公明党
皇位継承について
皇族男子の減少などを踏まえ、安定した皇位継承の制度設計は重要な課題だが、拙速に決めず、国民合意を見ながら慎重に議論すべきというトーンで発言しています。公明党
ざっくりまとめると、公明党としては
「今の象徴天皇制は、憲法と国民感情の中で定着している」
「その枠組みを尊重しつつ、天皇を政治から守り、皇位継承の課題を丁寧に議論する」
という “現行制度を支えつつ、極端な改憲・廃止論には寄らない中道路線”です。
3. 二つを合わせて見ると…
創価学会(宗教団体)としては
仏法の立場から「人間平等」「民衆主体」を軸にしつつ
戦後の象徴天皇制は「壊せとも、特別扱いせよとも言わない」現実的立場
公明党(政治政党)としては
現行憲法の象徴天皇制を明確に前提として尊重
天皇の政治的中立と、皇位継承の安定を重視する「制度運営の当事者」
という関係になっています。


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