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霧が先、思考が後 +α

ペンギンです。

オモコロで特集記事が出ました!

「自分の真ん中」に関する記事です。

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とりあえず話を聞いてもらえたら嬉しいです!


あと、オモコロが企画した同人誌『オモコロ ノンフィクション』にも参加させてもらいました。

こういうのに参加することになるとは。えらいこっちゃ……。

僕は、「でも、決して白くはないじゃん」に関するエッセイを書いてます。
「でも、決して白くはないじゃん」と主張するエッセイではなくて、「でも、決して白くはないじゃん」について考えるというエッセイです。

は?

ぜひお手に取ってご覧ください!

===

仕事が忙しくなるとつい、生活の中のさまざまな空白を「バッファ」とみなしてしまいます。

たとえば、土日。
僕は月金サラリーマンなので土日が休暇になるわけですが、忙しいとつい無意識に、そして割とすぐに「土日あるしイケるな」とか考えてしまいます。
仮に土日に5時間ずつ働けば、週10時間も「生み出せる」わけですから、そりゃ「イケる」のかもしれないけど、でもそれじゃ、なあ。
本当は、生きていくうえでかけがえのない「空白」だったはずのものが、「やらなきゃいけないこと」を処理するための"調整代(しろ)"に自然と置き換わってしまう様子は、もはや滑稽とすらいえます。
しかも、嫌々とかじゃなくて半ば自分から追い立てるように「土日」を使い出すものだから始末が悪い。

それと、移動。
たとえば通勤中の電車時間とかも、見ようと思えば「バッファ」になります。
もう終電の時間だけどまだ作業終わってない~!!という時に、とりあえずPCじゃないと作業しづらいところだけ処理して、「スマホでも出来る仕事」(怪しい副業か?)を残しておく。メール打つとか、会議に持っていく議題をドキュメントに起こすとか、そういうやつ。
なぜならば、スマホでも出来る仕事は電車の中でできるから。終電に揺られながらポチポチとスマホで「本日のアジェンダ 1.~~~~」とか書いてる自分も、これまた滑稽。たまに「アジェンタワ」みたいに、スマホじゃないとやらないタイポをやったりして、スマホで書いたのがわかっちゃう感じになるのも、一層滑稽。
これもまた、終わらない仕事のために、「束の間の空白」だったはずの移動時間を、魔法のように「バッファ」へと変換させてしまう思考です。

うまく伝わっているかわからないのですが、仕事が多すぎて嫌だとかそういう話ではないです。

「ただの余白」だったものが、仕事という巨大な事物の"圧"によって、「余白は余白なんだけど仕事もできるはずの時間」に置き換わっていくのが、面白いという話です。
実際、結局土日になっても仕事をやらなかったりとか、結局電車でYouTube観ちゃってなんもしなかったりとか、全然ある。なんならそっちの方が多い。
それでも、「仕事が終わらない!」というフラグが立った瞬間に、空白が「バッファ」に変わる。結局仕事しないという意味では空白も「バッファ」も同じ時間の過ごし方をしているのに、明らかに性質が変わっていく。
こういう、自分の多忙など何かしらのスイッチによって、同じ時間の「性質」が変化するのが面白いんです。

ダメだ。まだ伝わってない気がする。

「時間を認識する"自分"の気持ちが変わったんだから、そりゃ時間の性質(だと"自分"が思っているもの)とやらも変わるじゃん」っていう話だと思われていそうだ。
違う。そういうのじゃないんです。

違くないのかもしれないけど、そういうんじゃないんだよなあ。
たとえば自分のGoogleカレンダーに9時から18時まで「オフィスで仕事」っていう「予定」を入力したら、それは当然空白ではないですよね。ちゃんと色のついた帯みたいなのがビッとカレンダー上に出現するわけです。
で、何の予定も書きこんでない時間帯は、それは空白。

でも、仕事が終わらないと気付いた瞬間に、カレンダー上は空白のままになっているエリアに「処理しきれなかった仕事を何とかするためのバッファ」という、色というか霧みたいなのがかかるんです。
繰り返しになりますが、カレンダー上は空白なんです。カレンダー上は空白なのに、でもなんか霧がかかっている。明確に色帯をつけてしまったら、それは「バッファ」ではなくもはや「予定」なので、ハッキリとした色はつかない。つけない。
でも、濁った薄い水色みたいな色の霧が、空白の時間帯にむわ~~っとかかっていく。

この瞬間。仕事がヤバくなった瞬間にカレンダーの空白エリアに現れる「霧」こそが、僕が面白い!!と思う現象なんです。
伝わりましたか?

何が面白いのか聞かれると全然窮しますが、無意識だから面白いのかもしれません。
カレンダーに予定を入れるのは、自分の意志です。無意識ではない。作業なり、打ち合わせなり、上司に命令されて嫌々出る意味のない会議とかも、全部広い意味では「意志」です。
でも霧の出現は、意識の外側からなんですよね。「あー、仕事終わんねえなあ……」→「むわ~~~~(霧)」みたいな。仕事が終わらないことを自覚した途端に、実は僕の後頭部からしゅーーっと霧が漏れ出ていて、いつの間にかそれがカレンダーの空白部分を覆っている感じがする。
で、その霧の中に迷い込んで(=霧のかかった時間帯に差し掛かって)、その霧を吸い込む(=仕事をする)か、無視する(=仕事をしない)かは結局自由、みたいな。ただただ、その時間帯に霧がかかっているだけ。

「土日に処理するか!」とか「スマホで出来る仕事は後回しにしよう!」とか"考えてる"んだから、無意識じゃなくて意識的じゃない?
と思ったあなた。違うんです。逆なんです。
その思考は、霧がかかった結果として生まれる思考なんです。土日にやれば良いやとか考え始めてる時には、すでにその土日は霧に包まれ終わってるんです。
霧が先、思考が後。


この前、そういうわけで仕事帰りに「バッファ」電車に乗っていて、ふと耳にした車内アナウンス。

『駆け込み乗車をされますと、お客様がケガをする危険だけでなく、電車が遅れて他のお客様へのご迷惑にもなりますので、おやめください。』

この対比構文だと一般的には、前者より後者の方が「より駆け込み乗車を防止しやすい、説得力のあるリスク」ということになると思うんですが、ということはつまり「ケガをするリスク」よりも「他のお客様にご迷惑をかけるリスク」の方が、駆け込み乗車をするお客様への注意として"効く"ということになります。

危ないからやめて、よりも、迷惑になるからやめて、の方が、"効く"。


===

お題箱答えます!

待ってます!!

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