医療機関の倒産、休廃業・解散 2年連続で過去最多を更新
負債額最大は「佐鳴湖病院」など運営の福慈会(三重)
2025年に発生した倒産66件を分析すると、態様別では「破産」が63件、「民事再生法」が3件(病院、診療所、歯科医院各1件)となり、破産が全体の95.5%を占めた。都道府県別では、東京(8件)、大阪・千葉(各7件)、神奈川・兵庫(各5件)、北海道・福岡(各4件)と続き、23都道府県で発生した。業態別でみると「病院」は北海道・千葉(各2件)、「診療所」は東京(5件)、大阪・福岡(各3件)、「歯科医院」は大阪(4件)、東京・千葉・兵庫(各3件)で多かった。 負債額別では、「1億円未満」が31件(構成比47.0%)で最も多く、「1億円~5億円未満」(26件、同39.4%)、「5億円~10億円未満」(4件、同6.1%)が続き、1件当たりの平均負債額は「病院」が13億8800万円、「診療所」が1億6900万円、「歯科医院」が5700万円となった。業歴別では、「30年以上」(25件、構成比37.9%)、「20年~30年未満」(17件、同25.8%)、「15年~20年未満」(9件、同13.6%)の順となり、「病院」では20年未満の倒産は発生しなかった。
負債額最大は、2025年2月に東京地裁へ自己破産を申請した医療法人福慈会(三重)。グループ持ち株会社の主導のもと、買収を重ねて事業規模を拡大し、近時は「佐鳴湖病院」(浜松市、精神病床230床)、「夢眠ホスピタルさいたま」(さいたま市、精神・一般病床130床)、「メンタルホスピタルかまくら山」(鎌倉市、精神病床90床)の3病院のほか、三重・東京・埼玉・新潟などに診療所(8施設)や介護老人保健施設(3施設)を展開。2024年3月期の年収入高は約40億1000万円を計上していた。しかし、従前からグループの運営や資金管理が杜撰であったほか、設備投資負担や運営スタッフ確保に関わる人件費の上昇などで資金繰りが悪化していた。負債は約66億7900万円。