脳出血かも… 転倒して頭を強打、日増しにひどくなる頭や首の痛みの正体は

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=ゲッティ
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 今月になってから寒い日が続いていますね。日本海側では記録的な大雪、関東地方の一部でも年明け早々に雪が降りました。この時期になると気になるのが「転倒」です。ところで、脳外科医が忙しくなるのは春や初夏の頃って知っていますか。今回は、転倒がもたらす静かで危険なリスクについて紹介します。

「頭から血が噴き出た?」

 年が明けて間もない頃、50代の男性会社員が頭を痛そうに押さえながら診察室に入ってきました。緊張しているのか、首のあたりが張っているようにも見受けられました。

 「先生、西遊記に出てくる孫悟空の緊箍児(きんこじ)のように頭が締め付けられる感じがして痛いです。首もこった感じがしてつらいし、肩甲骨のあたりの筋肉も内側からもぞもぞして違和感がします。もしかして脳内で出血をしていて、その影響じゃあないでしょうか……」

 男性によると、関東に雪が降った今月2日の夜、出先で食事を終えて自宅に帰ろうと外に出た途端、タイルの上につもった雪に足を取られ転倒したとのことでした。一瞬の出来事だったため受け身も取れないまま頭部を地面に強打し、打った瞬間は頭から血が噴き出たのではないかと思ったくらい痛かったそうです。しばらく動けなかったそうですが、頭に手をやると血は出ておらず、どちらかというと頭より打った腰のあたりの方が痛かったため、自宅に帰って安静にしていたそうです。

 ところが翌日、翌々日……と時間がたつにつれて頭のてっぺんからおでこのあたりにかけて痛みが増してきて、さらに首のあたりもだんだんとこった状態になってきたといいます。男性の表情から、そのつらさが伝わってきます。ただ、診察室に入ってきた感じから、私には何が原因なのか思い当たる節がありました。

MRIやレントゲン撮影は異常なし

 まずは頭部に異常がないか磁気共鳴画像化装置(MRI)を使って検査しました。続いて頸部(けいぶ)のあたりを左右からレントゲン撮影しました。

 MRIによる脳の画像は…

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くどう・ちあき 1985年島根医大卒。英国バーミンガム大、鹿児島市立病院などで脳神経外科を学ぶ。95年に東京労災病院脳神経外科副部長。2001年に東京都大田区にクリニックを開設。脳神経外科専門医。日本アロマセラピー学会認定医。

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