世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者から違法な勧誘を受けて献金被害に遭ったとして、元信者の女性の遺族が教団側に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審で、献金勧誘を違法とし、教団側にほぼ請求通りの約6500万円の賠償を命じた東京高裁判決(2025年12月18日)が確定した。双方が5日の期限までに上告しなかった。
判決によると、女性は信者から勧誘を受けて05~10年に1億円以上の献金をし、15年に一切の賠償請求をしないことを約束する念書を教団に渡した。その半年後に認知症と診断され、21年に91歳で亡くなった。最高裁が24年7月に念書を「無効」として審理を差し戻していた。
高裁判決は、女性が献金により、子孫が幸せに暮らせるとする教団の教義を説明された上で献金を勧められた▽女性は加齢や身内の不幸などで適切な判断をすることに支障があった――などの事情を列挙し、勧誘は違法だと判断した。
その上で、1億円以上の献金をすれば生活の維持を困難にすることは社会通念上当然で、献金目標の達成を指示していた幹部信者には賠償責任があると指摘。教団には使用者責任があると結論付けた。
1審と差し戻し前の2審はいずれも念書を「有効」として遺族側敗訴とした。教団側は差し戻し審で念書を「有効」とする主張を撤回していた。【安元久美子】
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