大阪高裁

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大阪高裁に向かう西山美香さん(中央)ら=29日午後、大阪市北区

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 滋賀県東近江市の湖東記念病院の患者死亡を巡り、殺人罪で服役後に再審無罪が確定した元看護助手西山美香さん(46)=彦根市=が、滋賀県と国に約5400万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が29日、大阪高裁(長谷部幸弥裁判長)であった。国側は控訴棄却を求め、争う姿勢を示した。

 昨年7月の大津地裁判決は、県警による自白の誘導などを違法捜査と認定し、県に約3100万円の賠償を命じ、県の敗訴が確定した。一方、自白に任意性、信用性があるとして起訴した大津地検の違法性は認めず、国への請求は棄却していた。

 西山さんは意見陳述で「検察官がしたことのうち、再審開始決定に対して特別抗告したことが最も許せない」と訴えた。原告側は、検察と警察は「一体の捜査主体」で、検察官が県警の違法捜査を放置したと指摘。患者の死因を十分に捜査せず、他者に迎合しやすい「供述弱者」とされる西山さんの特性を検討しなかったとし、一審判決で検察の違法性を認めなかった部分の取り消しを求めた。

 閉廷後の記者会見で、井戸謙一弁護団長は「警察だけが悪くて検察は悪くないということはあり得ない。検察がチェック機能を果たさなければ冤罪(えんざい)は防げない」と述べた。西山さんは「(再審が)長引くことがどれほど地獄か裁判所に分かってもらいたい」と話した。