食料品の消費税ゼロ 制度設計あいまい 免税?非課税?事業者負担増加も

衆院選2026

2月8日投開票の衆院選で消費税減税が争点になっている。自民党や日本維新の会、中道改革連合は食料品について消費税の対象としないなどと訴えている。課題は現在8%かかっている消費税をどうゼロにするかだ。手法次第で小売り事業者の事務負担が増えたり、コストがかかったりする恐れがあり、各党とも実効性ある政策を示す必要がある。

免税取引か、非課税取引か

現在、食料品は8%の軽減税率の課税取引が行われている。スーパーなどの事業者は税率8%の食料品や10%の資材などを仕入れて、食料品を8%の税率で消費者に販売している。そのうえで事業者は消費者から受け取った消費税と仕入れ時に払った消費税の差額を税務署に納める。仕入れ税額控除という仕組みで、仮に仕入れ時の消費税の方が多い場合、超過分は税務署の還付を受けられる。

「免税取引なのか、非課税取引なのか」

今月26日の日本記者クラブ主催の討論会で、国民民主党の玉木雄一郎代表は高市早苗首相(自民党総裁)に消費税減税をどう実現する考えか迫った。

「免税取引」は消費税が免除される制度。商品を輸出する場合や国際輸送などに適用され、事業者は仕入れ税額控除を受けられる。背景に消費税は国内の消費に課すという考えがある。

一方、「非課税取引」は社会的配慮から課税対象外とするもので、医療や土地の譲渡などが対象だ。仕入れ税額控除は適用されない。

首相は党首討論で「医療のような非課税ではなく、免税に近い」と話した。食料品は現在8%の課税取引が行われているため、税率を0%に引き下げるという考え方があるとみられる。

この方式であれば、食料品の税率を免税のように0%に引き下げても、仕入れ税額控除が適用され、小売り事業者は仕入れ時の消費税分の還付を受けられそうだ。

「国民会議」で検討

扱いが難しいのが売上高1千万円以下の小規模の免税事業者だ。現在は消費者から消費税を受け取っても納税しなくてよく、還付もない。だが、食料品が税率ゼロになると消費者から受け取る消費税がなくなる一方、仕入れ時に支払った消費税は自らが負担しなくてはならなくなる。

首相は食料品減税について、具体的な制度設計は選挙後に社会保障改革に向けた「国民会議」で検討する考えだ。減税の期間や財源も与野党で異なっており、論戦を通じ、消費者と事業者が納得するような制度を示す努力が欠かせない。(根本和哉、中村智隆)

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