参政・神谷氏「CO2で気候変動、言ってるのは日本だけ」→「誤り」
ファクトチェック対象
「日本だけですよ、CO2(二酸化炭素)で地球の気候が変動するなんて言ってるのは。地球の気候なんてね、ずっと変動しまくってんです」
(参政党の公式ユーチューブチャンネルで公開された神谷宗幣代表の27日の街頭演説の動画から)
神谷氏が演説した動画は29日午後1時時点で約3万5千回視聴されている。
朝日新聞の取材に対し参政党は「発言は、政治的・構造的な状況を批判的に表現したもの」などと回答した。
190カ国以上加盟の国際組織、CO₂で温暖化「疑う余地ない」
2024年の世界の平均気温は、産業革命前から1.55度上がった(https://wmo.int/news/media-centre/wmo-confirms-2024-warmest-year-record-about-155degc-above-pre-industrial-level)。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、人間活動によって排出されたCO2などの温室効果ガスが気候変動(地球温暖化)の原因であることは、「疑う余地がない」と断定している(https://www.ipcc.ch/report/ar6/syr/)。
IPCCには日本を含めて世界の190カ国以上が加盟する。国別に見ても、例えばIPCCに加盟している英国は政府のホームページで気候変動の原因として、CO2などによる温室効果を説明している(https://www.gov.uk/guidance/climate-change-explained)。
気候変動の原因となる温室効果とはどんなものなのか。
温室効果は、CO2が持つ、赤外線を吸収して放出する性質によって引き起こされる。太陽光によって温められた地球の表面が、赤外線を放出して温度を下げようとする際、一部の赤外線は大気中のCO2に吸収・放出されて、地表に戻ってくる。大気中にCO2が増えると、地表からの赤外線がより多く吸収・放出されて戻ってくるため、地球からエネルギーを逃がさず布団のように温める効果がある。
偽情報「社会の安定を脅かす」との指摘も
地球の気温は過去にも変動したが、10万年レベルのサイクルの話だ。現在の100年程度での急激な温度変化とは全くスピードが違う。IPCCは、温室効果ガスの中でも、CO2が気候変動に最も大きく影響していると評価している(https://www.ipcc.ch/report/ar6/syr/)。
世界各国は目標を作って、CO2などを排出する化石燃料に頼らない脱炭素社会を目指している。この枠組みを脱退したのは、トランプ大統領が気候変動を「史上最大の詐欺」と呼ぶ米国のみだ。
25年11月にブラジルで開かれた国連気候変動会議(COP30)では、欧州などの有志国が偽情報対策の強化をめざす宣言を発表した。この宣言では、偽情報が気候変動対策を妨げ、社会の安定を脅かすと指摘している(https://www.unesco.org/sites/default/files/medias/fichiers/2025/11/cop_30_declaration_information_integrity_on_climate_change_12112025.pdf)。
【判定結果=誤り】
日本を含めたほとんどの国が加盟するIPCCは、人間活動で排出されたCO2を含む温室効果ガスで気候変動が引き起こされたとしている。