心のすきまをこしらえる(近況)
6/21(土)に二子玉川の高島屋で開催される「たまがわBOOKフリマ」で古本と自作本を売ります。よかったら遊びにおこしください!⇒詳細
こんにちは、一か月ぶりです。最近ちょっと余裕がないしとにかく暑いしもうだめかもって感じで、今日は一筆書きの誰かへの手紙です。
余裕がないってのは、試験勉強してるんですよ。
急に資格をとらなきゃならん事情ができて、3月の終わりくらいから勉強してます。がっつりとした試験勉強は、大学受験……いや正しくは、大学生の塾講師バイト時代に生徒に頼まれて一緒に受けた「漢字検定準1級」が最後の記憶。
勉強時間自体はたいしたことないんですけど、というかもっとやらなきゃ本当にまずいんですけど、けんめいに法律のことを学んでいるので脳の稼働するところが、“そっち”になってしまう。
それで脳のおやすみのために、どうでもいいことをしたくて、家事中や寝る前に「龍が如く」のゲーム実況ばかり見てたら、今度は義理人情と暴力だけですべてを解決していきます。殴る、蹴る、撃つ、爆ぜる、ミサイルまで落とす!
仕事以外の時間に、バッキバキの法律世界と裏社会の無法地帯をせっせと往復していては、そりゃあ文芸を愛でる心のすきまは残っていません。
いやー、そうです。おっしゃるとおり。龍が如く見ないで本読めばいいんです。でもさあ、ゲーム実況っておもしろいんだ。わたしゃもうゲーム以外でも、なんでもかんでも誰かに実況してほしいよ。ドラマや映画やアニメもそうだしスポーツや将棋以外のあらゆる現実まで、おもしろい人が実況してくれたらいいよ。助かるよ。
実際そういう考えで、文学フリマのときにはヤスノリさんと「二段熟日記」という、いわば互いの日記実況をやってみたんですよ。たのしかった。
で、動画を見ずに本読むぞと思えることもたまにあり、今週末にフリマで出品する古本を選んでいる流れで、きのう吉本ばななの『キッチン』を少しだけ読んだのね。あの有名なキッチン、読んだことなかったんですよ。
世の中に、この私に近い血の者はいないし、どこへ行ってなにをするのも可能だなんてとても豪快だった。
こんなに世界がぐんと広くて、闇はこんなにも暗くて、その果てしない面白さと淋しさに私は最近初めてこの手でこの目で触れたのだ。
たとえば、唯一の身内だった祖母を亡くしたばかりの主人公が、よその家でそれを実感するこの一文。
私の血縁者はまだ何人も現世にいるけれど、この人のいう「とても豪快」な気分が自分に溶け込んでくるようで、おもしろさとさびしさの重なり合う点のことも、知らないのに知っている感覚が到来する。それが気持ちいい。
言葉って当たり前にすごいですよね。
読み進めていくとそういう気持ちよポイントがたくさんある。これは、いわゆる共感ではなくて、驚きに近いです。知らないのにわかるとか、理解できなくてもなぜかすんなり受け取れることへの驚き。
それで、この瞬間にすきまがそっと空いた気がしたんです。心のすきまが! つまりこういうことです。
“元々あった”心のキャパシティを、法律と龍が如くで占めていたはずだった。だから本を読むためのスペースなんてないよ~! え~ん! と、私は嘆いていた。でもなんとなくノリで本を読んだら、心のすきまが作られた。私は自分でこしらえることができたんですねえ! びっくり。
前述のとおりゲーム実況がとってもすきなんですけど、実況にはこのようなすきまってあんまりないんですよ。ある作品に対する、人さまの感想をじゃぶじゃぶ浴びるものだから。すごくいいもので感動もするんだけど、脳を動かさなくていい心地よさのなかにあるっていうか。
本を読む心のすきまがないときには、よい本を読むといいみたいです。そうするとうまくいけば、心のすきまをこしらえられる。パラドックスですね。
勉強しなくちゃいけないので、引き続きしばらく更新頻度は低そうですが、なるべく次の本を出したり、あとは音楽のほうでもリリースしたりできるように、ほんの少しずつ準備しています。朗読も……うう、やりたい!
冒頭でも書いたとおり、今週末に本のフリーマーケットに出店します。この先は、新作を出せるまでしばらく出店などはしないかな(たぶん)。家にある人文系の本、エッセイ、まんが、小説なども並べる予定です。
おすすめ商品は、吉田秋生『海街diary』の全9巻セットです!
詳細:https://www.takashimaya.co.jp/tamagawa/sc/feature/book_fleama/
暑い日がつづきます、アイスとか食べましょう。
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