じわじわ進む「高市離れ」とあなどれない「創価学会票」で……「30弱の選挙区で自民が中道にひっくり返される」衝撃予測
逆に奇襲を受ける形に
元自民党本部事務局長で選挙・政治アドバイザーの久米晃氏は、「高市首相vs.中道」という選挙の構図についてこう評価する。 「高市さんからすれば急な解散で奇襲をかけたところ、逆に奇襲を受ける形となったわけです。武田信玄が上杉軍の潜む山を朝方に襲ったら、そこはもぬけの殻で、逆に奇襲を受けることになった『川中島の戦い』の構図です」 また、久米氏は次のようにも語る。 「これは、高市さんと公明党の関係が行きつくところまで行った結果でしょう。高市さんに対する積年の嫌悪感と敵愾(てきがい)心があるので、今回、公明党は投票の縛りに全力をかけてくるでしょう。創価学会員の集まりでの中道への投票を依頼する呼びかけも、かつてないほど徹底的なものになると思います」
保守層の回帰
公明の組織票を失った自民党の「生命線」は小選挙区である。 「公明党の本当に固い組織票は400万といわれていますが、今回はその創価学会票の7割以上が、小選挙区で中道に流れる。これは一つの選挙区あたり1万~2万票に相当するといわれており、前回、立憲の候補者に1万票以内の差まで迫られていた30弱の選挙区では、自民が中道にひっくり返される可能性があるとみた方がいいでしょう」(久米氏) とはいえ、公明党の連立離脱は自民党にとってマイナス面ばかりではなく、 「保守層の回帰というプラス面も併せて評価する必要があります」 と、久米氏は指摘する。 「そのため、前回衆院選の191議席に比べれば自民党の議席は増えることになるでしょう。しかし、前回の191議席というのは、石破茂さんに票を入れたくない、つまり、保守層が離脱した上での結果。本来自民党が取るべき票が入っていない、例外的な数字といえるのです。だから創価学会票が抜けたことの影響は、前々回の261議席をベースに評価するのが妥当でしょう」(同) そうした背景を踏まえた上での久米氏の予想は、 「前回の191議席よりは増えるものの、前々回の261議席には達せず、その中間の230プラスマイナス10議席くらい」 というものである。 1月29日発売の「週刊新潮」では、中道が存在感を放つ一方で「完全に埋没しそう」との指摘もある国民民主党や、勢いは健在の参政党をはじめとする各政党の予想獲得議席についても報じる。
「週刊新潮」2026年2月5日号 掲載
新潮社