アジア最大の犯罪組織を追っていったら…行き着いたのは北海道・ニセコ 10億円別荘の所有者は誰? 正体は超大物の親族だった
現首相のフン・マネット氏をはじめ、フン・セン氏の子どもたちはカンボジアの政財界に多大な影響力を持つ。フン・マリー氏もショッピングモールの経営者として知られる。 そんな一族がなぜ、ニセコの物件を所有しているのか。実際に別荘使用の実態はあるのか。私たちは現地を訪ねてみることにした。 ▽絶好の場所にある別荘 札幌市中心部から車で約2時間。問題の別荘地は、ニセコエリアへの入り口に位置していた。雄大な羊蹄山を何の障害物もなく見渡せる絶好の場所にある。足を運んだ1月上旬は雪が降りしきった直後。絶好のスキー日和だった。 建物は2階建てで三角屋根の西洋風。玄関側の表一面がガラス張りだった。室内には暖色のルームランプがともり、一面の銀世界を優しく照らしている。1階にはガレージも付属していた。 周囲には似た構造の別荘が10件ほど建ち並び、レストランも併設している。ほかの別荘に出入りする利用者に話しかけると、多くが中国人だった。
距離を置いて別荘からの車の出入りを眺めていると、「わ」ナンバーのレンタカーが現れた。 しばらくして車から男性が降りてきたので、英語で声をかけた。 「フン・セン一族の関係者の方ですか?」 男性は流ちょうな英語で応答した。一族の関係者と認めた上で、こう言って立ち去った。 「家族でスキーに来ているだけだ。記者に話すことは何もない」 この男性は、後に資料と照合した結果、フン・マリー氏の夫のソック・プティブット氏と判明した。アメリカの軍事学校出身で、コングロマリット企業「ソーマグループ」のオーナーだ。カンボジア政府の高官を務めたこともある人物だった。 車両にはフン・マリー氏とみられる女性も乗っていた。冬の休暇に家族水入らずで、ニセコを訪れたのだろうか。 カンボジア在住の情報筋によると、フン・セン氏の子どもたちが冬に訪日することは、国内でも知られているという。 「年中暑い国なので、雪山でのスキーが好きみたいなんです。ニセコに別荘があるとは知りませんでしたが、とにかく(一族には)お金があり余ってますから。アメリカやオーストラリアに不動産を所有しているという噂もあります。日本で所有していても不思議ではありません」