【緊急寄稿〜羽月隆太郎薬物事案の展望について〜】
※長文です。
※本投稿は筆者の個人的見解であり、個別の法律相談等への助言を意図したものではございません。薬物事案でお困りの方は、弁護士等の専門家にご相談される事を推奨いたします。
それでは、以下ツリーをご覧下さい。
Jan 27, 2026 · 12:17 PM UTC
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キャンプインを間近に控えた2026年1月27日、NPB、特にカープファンに衝撃が走りました。羽月選手がエトミデート(所謂「ゾンビたばこ」)摂取で逮捕されたとの報道です。
エトミデートは、沖縄等を中心に乱用が広まり、強い神経作用を及ぼすことで社会問題となったことで2025年5月26日から
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医薬品医療機器等法(薬機法)の指定薬物として追加されています(薬機法2条15項)。薬機法は、簡単に言えば大麻や覚醒剤のように個別法で規制のある薬物を除く所謂危険ドラッグを規制する役割を果たしています。医療目的以外での使用等は禁止されており、 違反した場合の法定刑は3年以下の懲役または
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300万円以下の罰金、あるいはその両方となります(薬機法84条)。
さて、今回羽月選手は使用の罪で逮捕されましたが、今後彼はどうなるか考察します。警察は、逮捕してから48時間以内に検察に羽月選手の身柄を送致しなければならず、検察は、送致を受けたら24時間以内に勾留請求をして
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勾留に入らなければなりません。勾留は、10日間、最大20日間まで延長可能で、その間に検察は羽月選手の起訴不起訴を決定することになります。このように、羽月選手はとりあえず本日から最大23日間身柄拘束を受けることになります。この身柄拘束から解放される手段として、
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保釈を請求することが可能ですし、弁護士がプロ野球選手としてキャンプへの参加の必要性等を訴えるなどして保釈請求に尽力するでしょうが、報道によれば既に薬物反応が出ており、かつ本人が否認しているとのことなので、罪証隠滅の恐れを懸念しなければなりませんし、
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エトミデートの入手経路についても証拠収集する必要がありますから、保釈請求が通る見込みは薄いと考えます。薬物事案でなければ被害賠償して示談して保釈が認められるという流れも有りますが、薬物事案は被害者の無い犯罪ですから、この流れも取りづらいです。
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なお、使用時期も含めオフシーズンのようなので、統一契約書の契約期間外であり直ちに広島球団への捜索に繋がる可能性は低そうに思いますが、完全には否定できません。
したがって、羽月選手が春季キャンプに参加する可能性はほぼゼロと考えて差し支えないでしょう。
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最大23日間の身柄拘束が終了したあと検察は起訴不起訴を決定しますが、事実関係の裏さえ取れれば起訴すると思います。羽月選手の身柄は、起訴までの間引き続き警察署なり拘置所なりで起訴後勾留に移ることになり、保釈の可能性についても前述の通りです。シーズン中に公判を迎えることになるでしょう。
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薬物事案の初犯ですし、おそらく懲役1年半執行猶予3年程度が予想されます。検察も本人も控訴しなければシーズン中に身柄拘束が解かれる可能性はあるでしょう(控訴した場合は長引きますが、実務感覚に照らして恐らくしないと思います)。
最後に、羽月選手の選手契約がどうなるかです。
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不祥事等があってもシーズン中に日本人選手の契約を解除する例は僅少ですが、2021年にコロナ禍での度重なる問題行動で元ロッテ清田がシーズン中に契約解除された例があり、仮に羽月選手の有罪が確定した場合、単なる球団のルール違反に留まらない非違行為となり、
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清田の前例を上回る事案と考えるならば、契約解除の可能性は相応にあるようにも思います。他方で、ロッテはシーズン中に清田の契約を解除したことでその後清田と1年3カ月にわたる法廷闘争を招きました。羽月選手の年俸は清田程高くはなく、
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